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二次試験における理科選択ルール(公式情報)
滋賀医科大学医学部の一般選抜(二次試験)では、理科は 「物理」「化学」「生物」から2科目選択 して受験します。配点は2科目合計で200点(各科目100点程度)であり、物理・生物どちらを選んでも配点上の有利不利はありません。
大学の公式要項にも、理科の科目選択による得点調整や優遇は特に明記されておらず、物理・生物は同等に扱われます。ただし他大学では生物選択が不可の医学部もありますが、滋賀医科大では物理・生物いずれの選択も可能です (※化学は多くの受験生が必須科目として選択しています)。
公式のアドミッションポリシーでも特定科目の優遇はなく、「幅広い基礎学力と応用力」を求めるとされており、理科についても物理・生物どちらで受験しても評価基準は同じです。
合格者の科目選択傾向と平均点データ
滋賀医科大学が公式に「物理選択」「生物選択」の合格者平均点を公表した例はありません。
しかし、合格者の科目選択傾向についていくつか参考になるデータがあります。滋賀医科大の学生によると、実感として「医学科の学生の約半数弱は生物選択だった」そうです。これは裏を返せば物理選択者もほぼ半数程度いることになり、滋賀医科大では物理・生物いずれの選択者もそれなりの割合で合格しているといえます。実際、全国的に見ても医学部受験生の選択科目比率は物理:約58%、生物:約42% という調査結果があり、滋賀医科大の状況もおおむねこの範囲に収まると考えられます。
一方で、全国の医学部全体の合格者データを見ると、物理選択者の合格率がわずかに高い傾向も指摘されています。 生物選択が可能な国公立医学部での志願者は「物理・化学選択」が約66%と多数派、「化学・生物選択」が約33%、「物理・生物選択」は1%程度です。
合格者に占める割合は物理選択(物理・化学)が約70%、生物選択(化学・生物)が約30%と、わずかに物理選択者が多くなっています。
この差は「生物選択者には(数学など)理系基礎学力がやや低い人が少しだけ多い傾向があるため」と分析されています。ただし差はごく僅かであり、「生物選択だから明らかに不利」というほどの大差ではありません。滋賀医科大について見ると前述のように生物選択の学生も多数合格しているため、統計的にも物理・生物どちらか一方が極端に有利・不利ということはないといえると思われます。
インターネット上では「滋賀医科大学は物理選択者不利」という噂が話題になることがあります。
2015年当時にもそのような質問が寄せられましたが、大学公式の回答はなく真偽は不明です。この噂は、おそらく物理の試験問題が難しく平均点が伸びにくい年があったことが理由と考えられます。しかし客観的なデータが不足しているため、信憑性は低いと言わざるを得ません。
その質問に対する回答者も「大学に直接聞くべき」としており 、少なくとも公式には物理選択者が不利になるような取扱いはされていません。
実際に合格した医学部生からも「自分の大学では、どちらで受験しても大差なかった」という声があり、高校教員から『医学部なら生物はやめておけ』と言われたものの、最終的には「好きな教科を選んだ方が点数も伸びる」と助言されています。総じて、合格者データや体験談からは「科目選択そのものより、自分が得意な科目で高得点を取ることが合否を左右する」という結論が導けます。
過去問の難易度傾向:物理と生物の特徴比較
滋賀医科大学の理科(二次試験)の難易度は、物理・生物ともに医学部入試らしく高めですが、その出題傾向や難しさの質は異なります。以下に両科目の特徴と難易度傾向を比較します。
- 物理の難易度・傾向: 過去には「日本一難しい物理の入試問題」とまで言われた時期があるほど、滋賀医科大の物理は 高度で難問揃いでした。特に2010年代前半(例:2013年)の問題は非常に難解で、微積分の素養がないと太刀打ちできないような内容だったと言われます。近年では難易度は「標準~やや難しい」レベルに落ち着いてきたものの、それでも全国的に見ても難度はかなり高い部類です。試験時間150分を理科2科目で配分する中、物理には大問3題(力学・電磁気は毎年必出、残り1題は熱力学か波動)が出題されます。各大問は小問10問前後で構成され、長文の設定や複雑な誘導があります。論述問題や証明・描図を要求する設問が頻出で、計算過程や原理の記述説明をさせる問題が多い点が特徴です。さらに計算問題には微分積分や数列(級数)など 高校範囲を超える考え方 が含まれることもあり、物理現象を本質から理解していないと厳しい内容になっています。そのため 問題自体の難易度は非常に高く、完答は容易ではありません。ただし全ての小問が難問というわけではなく、標準的な問題も含まれるため取捨選択が重要です。計算量自体は化学ほど膨大ではないため、物理は時間的余裕が比較的生まれやすい科目とも評価されています。実際、予備校分析でも滋賀医科大の物理は「難度は高いが、(計算量が多い化学に比べれば)時間配分にはまだ余裕がある」科目と位置付けられています。
- 生物の難易度・傾向: 生物もまた難易度は高めですが、物理とは異なる方向性の難しさがあります。試験では大問が4題出題され、細胞、生体の恒常性(体内環境)、動物の反応・生理など医学部らしいテーマが頻出です (遺伝情報や発生、進化・系統などと絡めた出題も見られます)。滋賀医大生物の最大の特徴は 記述量の多さで、論述問題が多く与えられた枠内に記述する形式(字数制限なし)が中心です。実験結果の考察やグラフ・図の説明、計算問題も含まれ、多様な設問形式が混在します。知識問題だけでなく実験考察力や論理的表現力が問われるため、単純な暗記では対応しきれません。全体として近年は若干易しくなる傾向も指摘されていますが(過去の超難問揃いの時期と比べてという意味)、依然として「標準~難」の難度であり油断できません。記述答案では用語の定義や原理の正確な説明が求められ、満点答案を取るのは容易でないと言われます。実際、物理に比べて生物は「推測を伴う記述があるぶん満点が取りにくい」と医学部合格者も感じています。その代わり、生物は計算ミスなどで大崩れするリスクは比較的低く、安定して部分点を重ねやすい科目との見方もあります。試験時間との戦いという面では、生物は4題を150分で処理する必要があり(1題あたり15~20分目安 )、物理以上に時間配分にシビアです。記述量が非常に多いため、考察に時間をかけすぎると最後まで書ききれないことも起こりえます。その意味で、生物選択者は文章を書く練習と迅速な思考整理が必須です。
以上をまとめると、「物理の方が問題自体の難易度が高く、生物の方が時間制約と記述量の負担が大きい」と言えます。どちらも一長一短であり、科目ごとに攻略法が異なります。滋賀医科大の物理は高度な応用力・読解力が要求されますが 、ハマれば高得点源にもなりえます。
一方、生物は知識の正確さに加えて記述力・考察力がものをいう試験で、満点こそ出にくいものの手堅く点を積み重ねることも可能な科目です。難易度の方向性が違うため、「どちらが易しい」と一概に比較することはできませんが、自分の得意分野に合わせて選択することが重要です。
予備校や専門家の見解・アドバイス
予備校講師や医学部合格者のアドバイスからも、物理選択・生物選択それぞれのメリット・デメリットが客観的に示されています。「滋賀医大の物理は微積分から物理を理解している受験生にとってチャンスになり得る問題がある」と述べている医学部専門予備校の物理講師の先生もいます。実際、滋賀医大に合格したある講師は「物理を微積で完璧に理解している人は自分の代で15人程度しかいなかった」と語っており 、そのレベルに達すれば難問ぞろいの滋賀医大物理でも他の受験生と差をつけやすいことが示唆されています。
一方で、大多数の受験生にとって物理の微積分的な深い理解はハードルが高く、時間的・環境的にそこまで習得できないケースも多いようです。そのため講師は、「微積の背景を完全にわかっていなくても、公式の意味や原理が理解できる程度には勉強しておいて損はない」と助言しています。つまり、物理選択では高度な理解が武器になりますが、時間がない中で闇雲に極めようとするより出題パターンの研究や原理の理解に重点を置くべきというアドバイスです。滋賀医大の物理は過去問研究が非常に有効で、類似した考え方の問題が繰り返し出る傾向があるため、最低5年分(可能なら10年分)を解いてパターンに慣れることが推奨されています。
生物選択について予備校や専門家の言及は少ないものの、
「滋賀医科大学の生物は一見基本~標準レベル中心だが、一部に難度の高い問題が含まれる。記述力と思考力が要求され、他の受験生が落とす問題を確実に拾うことが肝心」と分析されています。記述対策として教科書レベルの知識を正確に押さえ、自分の言葉で説明できる練習が重要です。また、生物では医療や人体に絡んだテーマが出ることも多く、将来の学びにもつながる科目なので「将来的に役立つと考え生物を選んだ」という医学科学生の声もあります。一方、「物理は答えが一つに決まっており得点計算しやすいが、生物は記述中心で満点が取りにくい。だから物理を選んだ」という意見もあり 、自分の得意・不得意や性格に応じた科目選択がカギだとわかります。
計算ミスが心配な人は生物を選ぶことで「イージーミスのリスクを避けたかった」という声もあります。つまり、ミスなく安定して点を稼ぎたいなら生物、満点を狙う勝負をしたいなら物理という考え方もできます。
総じて、理科に関して言えば、物理選択者は難問に深入りしすぎず標準的な問題を確実に取り、部分点を積み上げて合格ラインの6割前後を確保する戦略が大切です。一方、生物選択者も時間配分と記述の精度に留意し、典型的な実験考察問題で確実に点を拾うことが重要でしょう。いずれの科目でも高得点を狙いすぎて時間をロスするより、ミスを減らし着実に6~7割得点する方が合格には近道です。
「結局、自分が好きで得意な科目を選ぶのが一番」というのは、多くの予備校講師や合格者の共通したアドバイスです。得意科目であれば勉強のモチベーションも上がりやすく、結果的に高得点に繋がりやすいためです。
客観的考察:どちらの科目が有利なのか?
以上の情報を踏まえると、滋賀医科大学の二次試験において「物理選択」と「生物選択」に決定的な有利・不利の差はないと言えます。大学側の配点や扱いは平等であり、実際の合格者も物理・生物どちらの選択者も多数います。
わずかな統計上の差(物理選択者の合格割合がやや高い)はありますが 、これは科目そのものの有利不利というより各受験生の得意分野や学力の差によるものと考えるのが妥当でしょう。
実際、物理を選んだ学生の多くは「数学が得意で、物理の方が点を取りやすいと思った」と述べ、生物を選んだ学生は「暗記が得意で計算ミスを避けたかった」と述べています。このように、自分の強みに合わせて科目選択をしているケースが多く、それがそのまま合否にも反映されている可能性があります。
結論として、滋賀医科大学の理科選択は「物理vs生物」の一般的優劣よりも、各受験生が自分の得意な科目で勝負することが肝要です。
物理が得意であれば難問揃いの滋賀医大物理でも他受験生に差をつけるチャンスがありますし、生物が得意であれば記述量の多い問題でも的確に回答して安定した得点を狙えるでしょう。
どちらの科目を選ぶ場合でも、求められるのは 「基礎知識の徹底+過去問研究による傾向把握+時間配分の訓練」です。物理選択者は微積分的思考や複雑な論述問題への耐性を養い、生物選択者は実験考察や長文記述の練習を重ねておく必要があります。
滋賀医科大の合格者平均点は総合で6~7割程度とも推測されており、満点を狙う試験ではなく標準レベルの問題を確実に得点することが重視されます。自分にとってその「確実に得点源にできる標準問題」が多い科目を選ぶことが、結果的に有利となるでしょう。客観的に見て、物理選択・生物選択のどちらでも十分合格は可能であり、「不得意な科目を選んで失点する」のが最大の不利と言えます。自信を持てる科目で勝負し、適切な対策をすることが合格への近道です。
まとめ: 滋賀医科大学医学部の二次試験では物理・生物いずれを選択しても公平に評価されます。過去の難易度傾向を見ると物理は高度な応用力を要し、生物は記述量が多く両者とも難関ですが、どちらか一方が極端に有利ということはありません。合格者データからも科目選択による決定的な差は見られず、むしろ自分の得意科目で高得点を取れるかどうかが重要です。信頼できる出典やデータに基づけば、「物理選択 vs 生物選択」の優劣より「自分が得点を伸ばしやすい科目を選ぶこと」が合格への戦略と言えま。
自分の適性に合った科目を選択し、過去問演習や記述・計算の対策を万全にして臨めば、物理・生物のどちらを選んでも合格への道は開けるはずです。
