2026年度の和歌山県立医科大学医学部入試の結果が出揃いました。今回のランキング最大の特徴は、「地元和歌山勢の盤石な強さ」と、「全国各地から1名ずつ合格者を出す多様性」の共存です。
1名の合格者を出した高校まで含め、全52校のデータを基に、最新の入試傾向を考察します。
目次
2026年度 合格者数 高校別ランキング(全校網羅)
| 合格者数 | 高校名(所在地) |
| 14人 | 智辯学園和歌山 |
| 8人 | 桐蔭 |
| 7人 | 四天王寺 |
| 6人 | 天王寺 |
| 4人 | 清風南海、奈良学園、開智(和歌山) |
| 3人 | 東大寺学園、向陽(和歌山) |
| 2人 | 洛南、大阪教大付天王寺、三国丘、大阪星光学院、高槻、雲雀丘学園、西大和学園、田辺 |
| 1人 | 北海、栄東、サレジオ学院、嵯峨野、大谷(京都)、京都女子、大阪教大付池田、大手前、北野、富田林、大阪桐蔭、開明、興國、常翔啓光学園、清教学園、清風、桃山学院、兵庫、関西学院高等部、賢明女子学院、甲陽学院、畝傍、帝塚山(奈良)、近畿大付新宮、近畿大付和歌山、広島大付福山、修道 |
データの深層分析:3つの注目ポイント
① 地元・和歌山勢の「棲み分け」と安定感
首位の智辯和歌山(14人)、2位の桐蔭(8人)、さらに開智(4人)、向陽(3人)、田辺(2人)と、県内の主要校が上位を占めました。特に田辺高校や近大新宮など、県南部からの合格者が出ている点は、地域枠を含めた地元出身者への期待値の高さが伺えます。一方で、県内私立の雄である近大和歌山が1名に留まった点は、今年度の志望校選定における戦略の差が出た形と言えるでしょう。
② 京阪神トップ層の「確実な併願先」としての地位
大阪の四天王寺(7人)、天王寺(6人)、清風南海(4人)など、京阪神の最難関校がずらりと並びます。 特筆すべきは、1名合格枠に並ぶ北野、大手前、甲陽学院、洛南、西大和学園といった全国区の進学校です。これらの学校にとって、和歌山県立医大は「滑り止め」ではなく、ハイレベルな二次試験(特に英語と理科)を突破できる実力者が、立地と研究環境を評価して戦略的に受験していることが分かります。
③ 北海道から広島まで。1名合格校が示す「全国区への広がり」
今年度の特筆すべき点は、1名合格校のバリエーションです。
- 東日本: 北海(北海道)、栄東(埼玉)、サレジオ学院(神奈川)
- 西日本: 広島大付福山、修道(広島)
このように、近畿圏外からも合格者が出ています。これは、2026年度入試において「志願者数の減少(倍率2.8倍)」という情報が全国の受験層に周知され、地方の優秀層が「狙い目」として出願した結果と推測されます。
グリットメディカル独自の入試考察
今回のデータから、和歌山県立医科大学は以下の2つの側面を併せ持つ大学であることが再確認されます。
- 地域医療の砦: 県内高校出身者が全体の約4割近くを占め、地元密着の教育基盤が強固であること。
- 実力主義の二次選抜: 1名合格校に全国の進学校が並ぶ通り、共通テストのボーダーさえ超えれば、二次試験の記述力次第で逆転が可能な「実力勝負」の場であること。
まとめ:2027年度の受験生へ
2026年度は倍率が落ち着きましたが、これだけ多くの有名進学校から合格者が出た実績が公表されると、次年度は「反動による難化」が強く予想されます。特に1名合格を出している大阪や奈良の私立・公立トップ校は、来年度さらに合格者数を積み上げてくる可能性があります。和歌山県立医科大学を志望する受験生は、地元のライバルだけでなく、京阪神から遠征してくる「1点にこだわる層」との競り合いに勝つための、徹底した二次記述対策が不可欠です。
