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第119回歯科医師国家試験|大学別合格率ランキング【国公立・私立全29大学】

東京歯科大学正面

東京歯科大学正面

第119回歯科医師国家試験の結果が公表されています。全体の受験者数は2,837人、合格者数は1,757人、合格率は61.9%でした。新卒者に限ると、受験者数1,849人、合格者数1,482人、合格率80.2%となっており、全体合格率との差が大きいことが特徴です。 

ここでは、第119回歯科医師国家試験について、国公立・私立を含む全国29大学の「総数合格率」をもとに、大学別ランキングとして整理します。なお、厚生労働省は学校別合格者状況の資料について「ベスト5・ワースト5等」といった記載を控えるよう求めているため、この記事は大学の優劣を断定するものではなく、受験生・保護者が進路選択の参考にするためのデータ整理として扱います。 

第119回歯科医師国家試験 大学別合格率ランキング

以下は、厚生労働省が公表した学校別合格者状況をもとに、大学別の「総数合格率」が高い順に並べた一覧です。認定・予備試験は大学ではないため、ランキング対象から除外しています。 

順位大学名区分受験者数合格者数合格率
1東京歯科大学私立13312594.0%
2昭和医科大学歯学部私立1009090.0%
3岡山大学歯学部国立585086.2%
4長崎大学歯学部国立524382.7%
5日本歯科大学新潟生命歯学部私立564478.6%
6北海道大学歯学部国立493877.6%
7新潟大学歯学部国立463576.1%
8鹿児島大学歯学部国立503876.0%
9大阪大学歯学部国立534075.5%
10北海道医療大学歯学部私立765775.0%
11広島大学歯学部国立634774.6%
12神奈川歯科大学私立1178774.4%
13東京科学大学歯学部国立564173.2%
14明海大学歯学部私立1208268.3%
15松本歯科大学私立815567.9%
16九州大学歯学部国立543666.7%
17東北大学歯学部国立664365.2%
18愛知学院大学歯学部私立1358663.7%
19九州歯科大学公立1107063.6%
20徳島大学歯学部国立623962.9%
21日本歯科大学生命歯学部私立1539662.7%
22大阪歯科大学私立1639558.3%
23朝日大学歯学部私立1939448.7%
24鶴見大学歯学部私立874147.1%
25日本大学歯学部私立1667746.4%
26岩手医科大学歯学部私立773545.5%
27福岡歯科大学私立1696940.8%
28奥羽大学歯学部私立1124136.6%
29日本大学松戸歯学部私立1585736.1%

国立・公立・私立で見る第119回歯科医師国家試験の結果

大学群別に見ると、国立大学全体の合格率は73.9%、公立大学は63.6%、私立大学は58.7%でした。新卒者に限ると、国立85.9%、公立78.0%、私立78.4%であり、どの大学群でも新卒者の合格率は総数より高くなっています。 

区分総数合格率新卒合格率既卒合格率
国立大学計73.9%85.9%28.9%
公立大学計63.6%78.0%21.4%
私立大学計58.7%78.4%28.0%
総合計61.9%80.2%27.8%

この結果から、第119回歯科医師国家試験では「新卒で合格すること」の重要性が非常に大きいことが分かります。既卒者全体の合格率は27.8%にとどまっており、一度不合格になると翌年以降の合格がかなり厳しくなる構造が見えてきます。 

上位校に共通するポイント

総数合格率で高い数値を示した大学を見ると、東京歯科大学94.0%、昭和医科大学歯学部90.0%、岡山大学歯学部86.2%、長崎大学歯学部82.7%と、私立・国立の両方から高合格率の大学が出ています。 

特に注目したいのは、新卒合格率です。東京歯科大学は新卒96.9%、昭和医科大学歯学部は94.6%、岡山大学歯学部は92.2%であり、卒業年度の学生をしっかり国家試験合格まで導いていることがうかがえます。 

ただし、合格率だけを見て大学を評価するのは危険です。大学によって出願者数と受験者数に差がある場合があり、卒業認定や受験可否の判断が合格率に影響することがあります。したがって、歯学部を選ぶ際には、合格率だけでなく、進級率、留年率、卒業率、学生支援体制、国家試験対策の内容まで確認することが重要です。

私立歯学部は大学間の差が大きい

私立大学全体の合格率は58.7%でしたが、大学別に見ると、東京歯科大学94.0%、昭和医科大学歯学部90.0%のように非常に高い合格率を出している大学がある一方で、40%台・30%台の大学もあります。 

私立歯学部を志望する場合、偏差値や学費だけでなく、「入学後に6年間で卒業できるか」「新卒で国家試験に合格できるか」という視点が欠かせません。歯学部は入学することがゴールではなく、卒業し、歯科医師国家試験に合格して初めて歯科医師への道が開けます。

特に保護者の方は、学費総額だけで判断するのではなく、留年や国家試験浪人のリスクも含めて考える必要があります。歯学部では1年の留年が経済的にも精神的にも大きな負担になるため、大学ごとの教育体制や国家試験対策の実績を丁寧に比較することが大切です。

国公立歯学部は安定感があるが、油断はできない

国立大学全体の合格率は73.9%で、私立大学全体の58.7%を上回りました。岡山大学歯学部86.2%、長崎大学歯学部82.7%、北海道大学歯学部77.6%、新潟大学歯学部76.1%など、国立大学は全体的に安定した合格率を示しています。 

一方で、国公立だから必ず高い合格率になるわけではありません。徳島大学歯学部は62.9%、九州歯科大学は63.6%、東北大学歯学部は65.2%となっており、大学によって差があります。国公立歯学部を目指す場合も、入試難易度だけでなく、入学後の学習環境や国家試験対策を確認することが重要です。 

第119回歯科医師国家試験の合格基準

第119回歯科医師国家試験の合格基準は、一般問題を1問1点、臨床実地問題を1問3点として採点し、領域A、領域B、必修問題の基準を満たす必要がありました。具体的には、領域Aが67点以上/99点、領域Bが235点以上/352点、必修問題が62点以上/77点とされています。また、採点除外等の取扱いをした問題は22問ありました。 

歯科医師国家試験は単純な総得点勝負ではなく、必修問題や領域ごとの基準を満たす必要があります。そのため、苦手分野を放置したまま本番を迎えると、総合的な学力があっても不合格になるリスクがあります。

受験生・保護者が見るべきポイント

歯学部選びで合格率ランキングを見る際は、次の3点を必ず確認しましょう。

第一に、総数合格率だけでなく新卒合格率を見ることです。新卒合格率が高い大学は、在学中の教育や国家試験対策が比較的機能している可能性があります。

第二に、受験者数と合格者数の母数を見ることです。合格率は分母が小さいと大きく変動します。例えば、受験者数が50人前後の大学と150人を超える大学では、同じ合格率でも意味合いが異なります。

第三に、入学後の進級・卒業の厳しさを確認することです。国家試験合格率が高くても、卒業までに厳しい選抜がある場合、入学者全体から見た歯科医師到達率は別の評価になります。

まとめ

第119回歯科医師国家試験の全体合格率は61.9%で、新卒合格率80.2%、既卒合格率27.8%という結果でした。大学別に見ると、東京歯科大学、昭和医科大学歯学部、岡山大学歯学部、長崎大学歯学部などが高い合格率を示しています。 

ただし、歯学部選びで重要なのは、合格率ランキングだけではありません。入試難易度、学費、進級率、卒業率、国家試験対策、学生支援体制を総合的に見て、自分に合った大学を選ぶことが大切です。

歯学部は「入ること」よりも「進級し、卒業し、国家試験に合格すること」が重要な学部です。今回の第119回歯科医師国家試験の結果は、歯学部受験を考える高校生・浪人生・保護者にとって、大学選びを考えるうえで非常に重要な資料になるでしょう。

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