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グッドノートのフラッシュカード機能を使いこなす
医学部受験を目指す皆さんにとって、膨大な知識を 効率よく暗記すること は合否を左右する重要課題です。 せっかく覚えた内容も時間が経つと忘れてしまう。みんな、そんな経験があると思うのです。人の記憶には「忘却曲線」と呼ばれる現象があり、何もしなければ新しい情報の約8割を1週間後には忘れてしまいます。この忘却に打ち克ち、効率的に暗記する鍵となるのが「思い出す」学習法、つまりアクティブリコール(積極的想起)です 。そして、そのアクティブリコールを手軽に実践できる古典的かつ効果的なツールが「フラッシュカード」と呼ばれる一問一答式の暗記カードなのです。
暗記にはなぜフラッシュカード? – アクティブリコールと間隔反復の威力
フラッシュカードとは、表に質問や用語、裏に答えを書くカードを使い、繰り返し自分でテストする暗記法です。単語帳形式とも言われ、昔から子供から大人まで幅広く利用されてきた、暗記の定番ツールの一つです。 フラッシュカード最大の利点は、「読む」だけでなく「思い出す」ことを促す点にあります。カードを使って自問自答する過程そのものが脳を刺激し、記憶の定着を強める効果があるのです。実際、ただ教科書を読み返すよりもテスト形式で繰り返し解く方が記憶に残り忘れにくいというのは、多くの方が実感している通りでしょう 。これはまさにアクティブリコールのメリットであり、理にかなった勉強法です。
さらにフラッシュカードは「間隔反復(スペースドリピティション)」にも適しています。これは、忘れかけた頃に再度復習することで記憶を長持ちさせる学習理論です。フラッシュカードなら覚えた内容を少し時間を置いてからまたテストできるため、「忘れる前にもう一度思い出す」機会を簡単に作れます。この反復学習サイクルにより、記憶を徐々に強化していけるのです。例えば、医学の専門用語など日常では聞き慣れない知識は、何度も繰り返し勉強することで記憶に定着させる必要があります。フラッシュカードを使えば、こうした反復を効率よく進めることができます。
まとめると、フラッシュカードは (1) アクティブリコールを促し記憶定着を向上 させ、(2) 適切なタイミングでの反復復習を容易にする優れものです。 これらは科学的にも効果が実証された学習テクニックであり、暗記に悩む受験生にぜひ取り入れてほしい方法です。
医学部受験勉強にフラッシュカードを活用するメリット
医学部受験生は英単語から生物、化学の専門用語、歴史の年号にいたるまで、覚えるべき知識の量が非常に多いですよね。 しかも限られた時間の中で効率よく暗記しなければなりません。そこでフラッシュカードを活用するメリットが光ります。
• スキマ時間の有効活用: フラッシュカードは1枚1枚が問題集のようなもの。通学中や休み時間など数分のスキマ時間でも、さっと取り出して1問解くことができます。大きな教材を広げなくても暗記練習ができるので、忙しい現役生、浪人生にピッタリです。実際、大手予備校も「単語帳やフラッシュカードを活用して、忘れないうちに簡単に反復学習できる方法」を取り入れるよう勧めています。ちょっとした時間の積み重ねが膨大な暗記量を克服する助けになります。
• 苦手分野の克服: フラッシュカードは自分専用の問題集を作る感覚で使えます。覚えにくい用語や間違えた問題だけを集中的にカードにしておけば、自分の弱点だけを何度もテストできます。例えば「ここは何度やっても忘れる」という化学反応式があればカード化しておき、繰り返し解いて記憶に焼き付けることができます。フラッシュカード学習では間違えた問題ほど優先的に再出題されるため、弱点補強に最適です。
• 達成感とモチベーション維持: カードを「できる/できない」で仕分けしながら進めると、自分の習熟度が目に見えて分かります。覚えたカードが増えていく達成感はモチベーションアップにつながり、ゲーム感覚で暗記が続けられるでしょう。苦痛になりがちな暗記も、フラッシュカードなら「あともう1枚!」と前向きに取り組めます。
このようにフラッシュカードは、医学部受験の膨大な暗記に取り組む上で効率性と継続性を高めてくれる強力なツールです。実際、ある医学部の先輩は国家試験対策でフラッシュカードアプリを使い合格を勝ち取った経験から、「もっと早く始めればよかった」と語っています。受験勉強の段階からフラッシュカード学習を習慣化しておくことは、合格への近道と言えるでしょう。
GoodNotesのフラッシュカード機能とは?科学的メソッドをiPadで手軽に
フラッシュカードは紙の単語カードでも実践できますが、近年はスマホやタブレットで使えるデジタルフラッシュカードが一般的になりつつあります。中でも注目なのが、人気のノートアプリGoodNotesに搭載された「フラッシュカード機能」(GoodNotes 6では「学習セット」と呼称)です。 多くの医学生が愛用するGoodNotes上でそのまま暗記カードを作成、学習できるため、医学部受験生にもぜひ活用してほしい機能です。
GoodNotesのフラッシュカード機能は、まさに科学的学習理論に基づいて設計されています。公式発表によれば、GoodNotesの学習セット(フラッシュカード)はアクティブリコールと間隔反復アルゴリズムをベースにしており、ユーザーの解答状況に応じて最適なタイミングでカードを出題してくれます 。つまり、自分で復習スケジュールを管理しなくても、アプリが「忘れかけた頃合い」を予測して自動通知してくれる仕組みです。これは「勉強した内容をいつ復習すべきか」を計算してくれるので、忙しい受験生でも効率よく暗記を継続できます。
またGoodNotesでは、ノートに書いた内容をそのままカード化できる点も大きな利点です。 通常、紙のカードを作る際は教科書やノートから改めて問題と答えを書き写す必要がありますが、GoodNotesならデジタルノート上で重要事項をコピー&ペーストしたり、手書きで追記したりして即座にカードにできます。例えば授業や参考書の内容をGoodNotesでまとめ、その中から暗記したい事項をハイライトしてフラッシュカードに登録するといった具合です。一つのアプリで「ノート作成」→「暗記テスト」まで完結できるので、いちいち別の暗記用アプリや紙カードに切り替える手間がありません。必要な教材もすべてGoodNotes内にまとまっているため、関連情報の検索もサッとできる利便性があります。
また、GoodNotesのフラッシュカードは画像や手書き図表をカードに貼り付けできるのも強みです。文字だけでなく図解や模式図を使った視覚的暗記にも対応しており、解剖学のイラストや化学構造式をカードに組み込んで覚えることも容易です(視覚情報を組み合わせることで記憶が強化される効果もあります )。紙のカードでは難しいカラー表示や画像の活用ができるのはデジタルならではですね。
そして、GoodNotesはiPadだけでなくiPhoneやPCでも同期できるので、家ではタブレット、大事な暗記直前にはスマホで確認といった柔軟な学習も可能です。設定でiCloud同期をONにしておけば、通学時間やちょっとした待ち時間にもiPhoneでフラッシュカード復習ができます。一度アプリを購入すればiPad、iPhone、Macの全てで使えるので 、デバイスを選ばずいつでもどこでも暗記学習を進められます。まさに「すべての学習教材を1か所に集結」できる便利さで、効率アップに直結するでしょう。
GoodNotesフラッシュカード vs 紙の単語帳:特徴を比較してみよう
デジタルとアナログ、それぞれのフラッシュカードにどんな特徴があるのか気になる方もいるでしょう。以下にGoodNotesのフラッシュカード機能と従来の紙の単語帳をいくつかのポイントで比較してみます。
GoodNotesのフラッシュカードと紙の暗記カードの比較
- 暗記サイクル:アプリが間隔反復アルゴリズムで出題を最適化。苦手な問題は優先的に再出題され、忘れかけの頃合いに復習通知 。 自分で復習タイミングを管理。覚えたカードと未習得カードに仕分けながら、適宜復習する必要がある(手間はかかる)。
- 作成のしやすさ GoodNotes上のノートからコピペや手書きでそのままカード作成。画像貼付や色分けも自由 。1問1答のテンプレートを選び上下に問題・解答を書くだけでOK。 教科書やノートを見ながら手書きで書き写す必要がある。図や写真を使う場合は印刷して貼り付ける手間が発生。
- 持ち運び・収納:端末ひとつで何千枚分のカードも持ち歩ける。カードが増えても物理的なかさばりなし。スマホがあればポケットでも持ち運び可能。 カード自体は小型で携帯しやすいが、枚数が増えるとかさばる。カードリングやケースが必要で、科目ごとに管理が必要。
- 学習のしやすさ:端末上でカードをスワイプして回答チェックするだけなのでスムーズ。文字の拡大縮小も自在で見やすい。通学中でも片手で操作可。 カードをめくる動作で学習。どこでも使える手軽さはあるが、暗い場所での閲覧や片手操作は難しい。
- 検索・整理:カード内容をキーワード検索可能(手書き文字もOCR認識)。カードの追加削除や並べ替えもボタン操作で簡単。 カードにインデックスや番号を付けて整理する工夫が必要。特定のカードを探すには束をめくって探す手間がかかる。
- 紛失・バックアップ:iCloudやバックアップでデータ保存されるため紛失の心配なし。端末故障時もクラウドから復元可能。 紛失リスクあり。カードを落としたり無くした場合、一から作り直し。水濡れや破損のリスクも常に伴う。
- コスト:アプリは有料(買い切り数千円程度)だが、ノート機能なども含め一度購入すれば追加費用なし 。紙や文具を買い足す必要もなく経済的。 単語カード自体は安価だが、たくさん使うとそれなりに用紙代・文具代がかさむ。繰り返し使用でボロボロになれば買い替えも必要。
- 学校での使用:学校の方針によっては授業中のタブレット使用が制限される場合がある点に注意。自宅学習や許可された時間で活用可能。 紙の単語帳は基本的に持ち込み自由。授業の合間に取り出して勉強することも可能(ただし授業中に使う際は配慮が必要)。
ご覧のように、一長一短はありますが、総合的な効率と利便性ではGoodNotesのフラッシュカードが優れています。特に、暗記効率を左右する反復タイミングの管理や、カード作成・整理の手間軽減といった点でデジタルの強みが光ります。一方で、現役生の場合は学校での端末使用ルールも考慮しなければなりません。もし授業中のiPad使用が難しい環境であっても、自宅や塾での自習時間にGoodNotesを活用すれば問題ありません。また、紙の単語帳で覚えた内容をGoodNotesに移して復習する、といった使い分けも可能です。要はメリットを最大限生かせる場面でデジタルを使い、制約がある場面では従来法を補助的に使うなど、柔軟に取り入れてみましょう。
受験期からiPad学習を習慣化しよう! – 医学部進学後もスムーズに移行
最後に強調したいのは、医学部受験生のうちからiPadを使った学習習慣を身につけておく価値です。医学部に進学すると、更に膨大な専門知識の習得が待っています。実は、大学の医学部では多くの学生が紙のノートではなくiPadで勉強しているのをご存知でしょうか 。講義資料もデジタル配布が主流になり、ノートテイクや復習もタブレットで行う学生がほとんどです 。中でもGoodNotesは医学部生に定番のノートアプリとなっており、暗記用のフラッシュカード機能まで含めて活用されています 。受験生時代からGoodNotesに親しんでおけば、入学後もスムーズにデジタル学習に移行できるでしょう。
さらに、医学部在学中や医師国家試験対策でもフラッシュカード学習の有用性は折り紙付きです。先述のように、多くの医学生がAnkiなどのフラッシュカードアプリを活用し始めており 、GoodNotesで作成したノートをAnkiに移して活用するような工夫をしている例も報告されています 。ある国試合格者は「GoodNotesを資料の保管庫として使い、そこからAnkiに移植して活用する」という勉強法を実践し、高い効果を上げたといいます 。GoodNotesのフラッシュカード機能自体も必要十分に使えるとの評価があり 、もはや暗記学習にデジタル活用は欠かせない時代と言えるでしょう。
「暗記を制する者が医学部受験を制す」という言葉があるように、効率的な暗記法を身につけることは合格への大きなアドバンテージです。フラッシュカード+GoodNotesという組み合わせは、その強力な武器になってくれるはずです。もしまだ紙中心の暗記に苦戦しているなら、ぜひデジタルの力を取り入れてみてください。最初は慣れないかもしれませんが、科学的に裏付けられた学習法であることは既に述べた通りです 。習慣化してしまえば手放せない学習ツールになるでしょう。
医学部合格、さらにはその先の医学生生活・国家試験まで見据えて、今こそフラッシュカード学習を始めてみませんか?GoodNotesのフラッシュカード機能を活用して、効率よく知識を自分のものにし、将来に繋がる学習習慣を築いてください。きっと暗記への苦手意識が薄れ、自信を持って受験勉強に臨めるようになるはずです。頑張る皆さんの学びに、少しでもこの方法がお役に立てば幸いです。
グリットメディカルでは、iPadとGoodNotesを受講生のみなさんに使っていただいています。合理的、効率的に学習が何が何でも来春に志望医学部に合格したいと思っている受験生の方の医学部受験の成功につながると思っているからです。興味のお持ちのかたは、下の公式LINEのお友だち登録からご登録ください。代表掛谷が直接返信し、どんな受験相談にも乗らせていただきます。
参考文献・情報源
- 代々木ゼミナールの学習コラムや東京法経学院の解説
- GoodNotesの機能詳細は公式サイト
