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2026年度共通テストから紙出願廃止へ – 知っておくべきウェブ出願のポイント

文部科学省および大学入試センターの正式発表によれば、次回(2026年度〈令和8年度〉)の大学入学共通テストから出願手続きが全面的にウェブ化され、紙の願書提出(郵送出願)は廃止されます。大学入試センターはこのオンライン出願への移行について、「出願書類を取りまとめていた学校側の負担軽減や志願者の利便性向上」が目的であると説明しています。ここでは、ウェブ出願化の導入時期と制度概要、出願手続きの流れと必要な準備、紙出願からの変更点とその背景、医学部志望者への影響や注意点(複数大学併願時など)、そして出願ミス防止策やデジタル環境への不安へのアドバイスについて、一次情報に基づき詳しく解説します。

ウェブ出願への完全移行 – 導入時期と制度の概要

2026年1月実施予定の大学入学共通テスト(令和8年度試験)から、出願はすべてインターネット上で行う方式に切り替わります。紙の志願票を郵送する従来方式は原則利用できなくなり、高校在学中の受験生も含めて全て本人がウェブ上で個別に出願手続きを行うことになります。これに伴い、これまで各高校が一括配布・回収していた「受験案内」(出願書類一式)も冊子での配布は行われず、大学入試センターのウェブサイトからPDFをダウンロードする形式に変更されます。出願登録や受験票の受け取り、成績の閲覧まで共通テストに関する一連の手続きがすべてオンライン上の「志願者マイページ」から完結する仕組みです。

実際の導入スケジュールとしては、2025年中に必要な準備とシステム整備が進められ、2025年6月中旬に「受験案内」(電子版)で詳細手順が示される予定です。7月上旬頃から志願者向けのウェブ出願サイトが稼働開始し、アカウント登録(マイページ作成)が可能になります。2025年9月中旬~10月初旬(予定)の出願期間に各自がオンラインで出願登録を行い、検定料を納付する形となります。以降の詳細な手続きフローや日程については次章で解説しますが、2026年度共通テストから新方式が本格的にスタートする点をまず押さえておきましょう。

出願手続きの流れと必要な準備

上図は共通テスト電子出願の手続きフローを示したものです。志願者は7月以降にマイページを作成し、9月~10月にかけて出願内容の登録と検定料支払いを行います。出願後は10月中旬に内容訂正が可能で、12月上旬には受験票を各自でダウンロード・印刷します。高校側では、志願者の同意があれば専用サイト上で出願状況を確認することが可能です。  

ウェブ出願における具体的な手続きの流れと準備すべき事項を、時系列に沿って整理します。以下に2026年度共通テスト(令和8年試験)に向けた出願スケジュールの概要をまとめました。各ステップで必要となる準備物や手続き内容も合わせて確認しましょう。

手続き内容とポイント

2025年6月中旬 「令和8年度 共通テスト受験案内」公表(大学入試センターHPにPDF掲載)。出願方法や日程の詳細を確認可能。従来の冊子配布はなし。

2025年7月1日~10月3日 志願者マイページの作成期間。大学入試センターのウェブ出願サイトにアクセスし、志願者本人がアカウント登録してマイページを開設。この際に必要なもの:・インターネット接続できるPC・スマホ等の端末・有効なメールアドレス・顔写真データ(2025年7月1日以降に撮影したもの) ※高校生も自分で登録。アカウント登録後、共通テスト関連のお知らせはマイページおよび登録メールアドレスに届くので、メール受信設定も確認。

2025年9月16日~10月3日 出願内容の登録期間(オンライン願書提出期間)。マイページ上で氏名・住所・連絡先、出願する受験科目、成績開示希望の有無など必要事項を入力 し、内容を送信します。検定料の支払いもこの期間内に実施します。支払い方法はクレジットカード、コンビニ決済、Pay-easy(ペイジー)から選択可能で、オンライン上で決済完了できます。※検定料の金額(3科目以上18,000円、2科目以下12,000円)は従来どおりですが、オンライン決済にあたり所定の手数料(約200円)が別途発生します。期間内に出願登録のみ行って支払いが完了しないと出願は無効となるので注意してください。

2025年10月10日~10月17日  出願内容確認・訂正期間。出願受付終了後、自分の登録内容をマイページ上で確認し、訂正が必要な場合はこの期間内に修正手続きを行えます。例えば科目の追加変更なども可能ですが、その場合は不足の検定料(科目追加分)を10月17日23:59までに追加支払いする必要があります。訂正がない場合も、一度内容を確認しておくと安心です。

2025年12月上旬  受験票の取得開始。従来は試験実施直前に学校経由で配布されていた受験票が、今回からはマイページ上で各自ダウンロード可能になります。受験票には登録した顔写真が印字されるため、A4白紙に印刷して試験当日に持参します。白黒・カラー印刷は不問ですが、写真やQRコード等が判別できるよう鮮明に印刷してください。

2026年1月13日頃 (参考)共通テスト本試験直前。この時期までに高等学校在校生には卒業見込み証明書が発行されます(共通テスト出願時には提出不要ですが、大学出願時に必要)。受験票や筆記用具等、試験当日の準備最終チェックを。

2026年1月中旬(予定:1月17・18日)大学入学共通テスト 本試験実施日。 試験会場には印刷した受験票と写真付き本人確認書類(生徒手帳・運転免許証など)を必ず持参しましょう。

2026年2月上旬 共通テスト自己採点・成績集計。大学入試センターから各大学へ成績提供。国公立大出願開始(例年2月上旬)~締切(例年2月中旬)。併せて成績請求票(後述)提出や共通テスト利用私大の出願手続きも行う時期。

2026年4月1日~4月末 成績閲覧期間(希望者のみ)。共通テスト受験者本人は、出願時に希望した場合に限りマイページ上で自分の成績(得点)を閲覧可能です。閲覧期間は4月初旬から末日までの予定で 、紙の成績通知書は発行されません(従来は希望者に郵送されていたものがオンライン化)。なお、成績閲覧を希望する場合は出願時に成績開示手数料300円を追加で支払う必要があります。

上記が共通テスト出願から試験実施、成績閲覧までの大まかな流れです。出願に際して受験生が事前に準備すべきものとしては、先述のとおり「インターネット接続可能な端末」「メールアドレス」「顔写真データ」の3点が挙げられます。特に顔写真データは2025年7月1日以降に撮影したカラー写真が推奨されており 、本人と確認できる鮮明なデジタル画像を用意しましょう(スマートフォンで撮影するか、証明写真機でデータ取得が可能です)。また、オンライン決済にはクレジットカードまたはコンビニ払い等が利用できるため、必要に応じて保護者と相談して準備してください。マイページ登録後はログインID・パスワードが発行されるため、これらのアカウント情報は必ずメモして厳重に保管しましょう。出願内容の確認・訂正期間に再ログインしたり、受験票ダウンロードや成績閲覧の際にも必要になるためです。

紙出願からの変更点と廃止の背景

共通テストのウェブ出願導入により、手続き面で従来から大きく変わる点がいくつかあります。ここでは紙出願からの主な変更点を整理し、その背景にある理由について解説します。

出願方法(紙郵送 → オンライン): 最大の変更は出願書類提出が郵送ではなくオンライン登録になったことです。従来は、現役高校生の場合は学校がクラス単位で志願票を取りまとめ、9月に配布される「受験案内」に沿って願書を作成・学校経由で一括郵送していました。しかし2026年度からは全ての志願者が自分でウェブサイト上から直接出願する形式となります。高校生についても学校は基本的に取りまとめを行わず、一人ひとりがオンラインで手続きを完了させる必要があります。

 出願書類・受験案内(冊子 → デジタル配布): 従来、各高校には大学入試センターから紙の「受験案内」冊子(志願票用紙や記入要領、成績請求票などを含む)が配布され、9月以降に在校生へ配られていました。受験案内が無ければ出願できないため配布状況の確認が重要でしたが、新制度では受験案内はPDF形式でオンライン公表されます。各自が大学入試センターのサイトからダウンロードして確認する形に変わるため、必要情報は見落とさず自分で入手・熟読することが求められます。

写真提出(紙写真貼付 → データアップロード): 旧方式では志願票に証明写真を貼付して提出していましたが、新方式では出願時に顔写真データをアップロードまたはデジタル登録します。あらかじめ指定された要件(最近撮影、正面向き、無背景など)を満たしたJPEG等の画像ファイルを用意しておき、出願フォームで添付します。紙に貼る手間が省ける一方、画像データの容量や形式にも注意が必要です(詳細は受験案内に記載予定)。

検定料の支払い方法(銀行振込 → オンライン決済): 検定料の納付手段が銀行窓口での振込用紙から、クレジットカード決済やコンビニ支払い等のオンライン決済に変更されます。これにより金融機関窓口へ行く必要がなくなり、自宅から24時間支払い手続きが可能です。受験生にとっては便利になる反面、支払い忘れに注意が必要です(従来は振込後に受領証明書を願書に貼付する形式で、不備があれば学校で気付けましたが、新方式では全て自己管理となります)。なお、オンライン決済には別途約200円前後の決済手数料が掛かります。

受験票の受け取り(学校配布 → 自分でダウンロード): 試験本番に持参する受験票は紙出願時代には試験実施直前に学校から配布されていました。新方式では試験約1ヶ月前の12月上旬から志願者マイページ上でダウンロード提供されます。受験生は自宅等で自分でA4用紙に印刷し、試験当日に持参する形となります。印刷環境がない場合は学校やコンビニのプリンターを利用するなど各自で準備が必要です。紛失時も自分で再印刷できますが、写真入りで本人確認に使う重要書類なので取り扱いには十分注意しましょう。

出願内容の訂正手続き(郵送問い合わせ等 → ウェブ上で自己訂正): 従来、願書内容のミス修正や科目変更は期限内であっても手間のかかる手続き(大学入試センターへの問い合わせや追加書類送付)を要しました。新方式では出願期間後に1週間程度の「内容確認・訂正期間」が設定され、志願者自身がマイページ上で入力内容の誤り修正や科目変更が可能になります。訂正により追加の検定料が発生する場合もオンラインで追納できるため、出願後でも所定期間内であれば柔軟に対応できる仕組みになっています。

高等学校側の関与(全面代行 → 状況確認のみ): 紙出願では高校の進路指導担当教員らが生徒の願書記入漏れチェックや取りまとめ発送まで担っていました。ウェブ出願移行後、基本的に高校は各生徒の出願を代行しませんが、大学入試センターは高等学校等関係者向けに出願状況を確認できるウェブサイトを別途開設予定です。このサイトを通じて、生徒が同意すれば高校の先生がその生徒の出願完了状況や受験票発行状況を確認できるようになります。つまり、高校の関与は「サポート・確認」の役割にとどまり、最終的な出願手続き完了の責任は各受験生に委ねられる形です。

以上のような変更点の背景には、前述した学校の負担軽減」と「受験生の利便性向上」という目的があります。特に近年、多くの大学個別入試でインターネット出願が普及しており、共通テストについてもデジタル化を早期に進めるべきとの提言が以前からなされていました。紙出願では志願票の記入ミスや郵送事故、学校現場の事務負担など課題も指摘されていたため、時代の流れに合わせて共通テストも出願手続きをオンライン化する決定がなされたと言えます。

ウェブ出願により、受験生は自宅から24時間出願手続きができるようになり、出願状況を随時確認できるメリットがあります。一方で、各自が期限管理や入力内容の確認を徹底する責任が生じる点には注意が必要です。次章では、特に医学部を目指す受験生にとってこの変更がどのような影響を持つか、留意点とともに見ていきましょう。

医学部志望者への影響と注意点(複数大学併願時など)

医学部を志望する受験生にとって、共通テストは国公立大学医学部では一次試験(共通テスト得点)として非常に重要ですし、私立医学部でも共通テスト利用入試を設ける大学があります。そのため医学部志望者の多くは複数大学への併願出願を行いますが、新たなウェブ出願制度下では以下の点に留意する必要があります。

1.共通テストの出願自体は一度で済むが、各大学への成績提供手続きが必要: 共通テストへの出願手続き(前章まで解説したもの)は志願者一人につき一度行えば、どの大学を何校併願しても共通テストは1回受験するだけで済む点は従来と同じです。しかし、共通テストの得点を各志望大学へ提供してもらうための手続きは受験生ごと・大学ごとに必要となります。大学入試センターでは各大学からの請求に応じて受験生の共通テスト成績を提供しますが、その際に受験生本人が志望大学ごとに所定の「成績請求」の手続きを行うことになっています。具体的には**大学ごとに2通りの方式(「Web方式」と「チケット方式」)**があり、各志望校がどちらの方式を採用しているかに従って対応します。

 Web方式: 志望大学が「Web方式」を採用している場合、受験生がその大学の入学願書提出時に共通テストの「申込番号」等を入力することで成績提供を依頼します。共通テスト出願時に発行される志願者番号や暗証番号(またはそれに相当するID情報)が必要になるため、大学ごとの出願サイトに正確に入力してください。各大学はその情報を基に大学入試センターから該当受験生の成績データを取得します。

チケット方式: 志望大学が「チケット方式」の場合、受験生は共通テスト出願サイトのマイページから成績請求チケット」と呼ばれるPDFまたは印刷物を取得します。これは共通テスト成績提供の承認票のようなもので、氏名や志願者番号・バーコード等が記載されています。受験生はこの成績請求チケットを志望大学ごとに提出し(大学によって郵送添付かアップロード提出か指定があります)、大学はそのチケット情報を基に大学入試センターから成績を取り寄せる仕組みです。

志望校がどちらの方式を採用しているかは各大学の募集要項や入試情報に明記される予定です。医学部志望者は併願校が多数に及ぶ場合もありますので、志望校ごとの成績提供方式を事前によく確認し、それぞれ適切な手続きを漏れなく行うことが重要です。例えば、国公立大学医学部では多くがインターネット出願を導入済みで共通テスト成績もWeb連携で請求する可能性が高い一方、私立大学医学部では成績請求チケットの郵送提出を求めるケースも考えられます。複数校に出願する際は、共通テスト出願時に発行される志願者番号や成績請求チケットを必要部数コピーするなどして管理し、大学ごとの指示に従って提出してください。

2.科目選択や成績開示の戦略: 医学部受験では共通テストで高得点が求められるため、科目選択にも戦略が伴います。ウェブ出願では出願期間内であれば科目登録の修正が可能になりましたが 、複数の医学部併願時には各大学の要求科目を網羅する形で初回登録しておくのが基本です。もし出願後に追加で受験科目を増やす必要が生じた場合は訂正期間中に手続きを行えば対応できますが 、その際は追加科目分の検定料支払いを忘れずに完了させましょう。また、出願時に成績開示(自己得点の閲覧)を希望するか選択できます。医学部志望者の場合、共通テスト後の自己分析や来年度以降の参考のために自身の得点開示を希望しておくメリットがあります(300円の手数料で4月にマイページ上で確認可能)。必要に応じてチェックしておくと良いでしょう。

3.共通テスト出願後の各大学出願スケジュール管理: 共通テストのウェブ出願が完了しても、それ自体は各大学への出願とは別物です。医学部志望者は共通テスト終了後、速やかに各大学個別の出願手続き(出願書類提出や入学検定料支払い)を行う必要があります。特に国公立大学医学部の出願期間は共通テスト本試験後、例年1月下旬~2月上旬に設定されています。共通テストの成績提供手続き(Web方式・チケット方式)も含めて、大学ごとの出願要項に沿った手続きを期日までに完了するよう注意してください。私立医学部の共通テスト利用入試の場合、共通テスト前後から出願受付が始まる大学もありますので、共通テスト勉強と並行して各校の出願締切日を見落とさないことが大切です。共通テストの受験票や成績請求チケットなど提出すべき書類は事前に準備し、出願書類一式を漏れなく揃えて出すようにしましょう。

以上の点を踏まえれば、ウェブ出願への移行自体が医学部志望者に特別な不利をもたらすものではありません。むしろ成績請求チケットを何枚も入手することが可能になるなど、併願校が多い場合の柔軟性は向上すると考えられます(従来は受験案内に成績請求票が数枚同封されていただけでしたが、新方式では必要に応じて自分で印刷できます)。その一方で、各大学ごとの出願条件に合わせて自分で管理・対応しなければならない事項が増えることも事実です。特に医学部入試は複雑で併願校も多岐にわたるため、共通テスト出願から各大学出願までのスケジュールを一元管理し、抜け漏れがないよう十分気を配りましょう。

出願ミス防止のアドバイスとデジタル環境への不安対策

初めて導入される共通テストのウェブ出願に戸惑いや不安を覚える受験生・保護者の方もいるかもしれません。しかし、以下のポイントを押さえて準備・対応すれば、必要以上に心配する必要はありません。出願ミスを防ぎ、安心して本番に臨むための具体的アドバイスをまとめます。

早めの準備・余裕を持った手続き: 出願期間開始直後から手続きを始めるくらいの心構えでいましょう。オンライン出願は締切間際にアクセスが集中する可能性もあります。期限ギリギリではなく余裕をもって登録・支払いを完了させることで、「決済が混み合って間に合わない」「うっかり締切を過ぎてしまった」といったリスクを避けられます。期限日の夜23:59までシステム上は受け付け可能ですが、できれば締切日の数日前までに全て完了しておくと安心です。

入力内容のダブルチェック: オンラインフォームに入力した氏名(漢字・カナ)、生年月日、現住所、電話番号、メールアドレス、卒業(見込み)高校名、受験科目の選択状況など全ての項目を送信前によく確認しましょう。画面上でプレビュー表示や確認チェックができるはずですので、送信前に必ず見直しを行ってください。可能であれば保護者や学校の先生にも画面を確認してもらい、漏れや誤りがないか点検すると安心です。送信後に表示される受付番号や支払い受付完了メッセージはスクリーンショットや印刷で保存し、万一のトラブル時に備えてください。

 メールアドレスの受信設定: 登録するメールアドレスには大学入試センターから各種通知メール(登録完了通知、受験票発行案内など)が届く場合があります。迷惑メールフィルタの設定によっては重要メールが埋もれる可能性もあるため、「@dnc.ac.jp」からのメールを受信許可する設定にしておくとよいでしょう。出願期間中~試験終了までの間はメールをこまめに確認し、見逃しがないようにしてください。

写真データの準備と確認: 提出する顔写真データは事前に規定どおりの画像かチェックしましょう。具体的には「最近6ヶ月以内に撮影された正面向き上半身」「帽子やマスクなし」「背景無地」「JPEG形式推奨で指定容量内」といった条件が考えられます(正式な要件は受験案内参照)。スマートフォンで撮影する場合は十分な照明下で解像度の高い設定にし、できればコンビニの証明写真機や写真館でデータ化するなど鮮明な写真を用意してください。アップロード後、マイページ上で正常にプレビュー表示されているか確認し、不鮮明でないかチェックしましょう。

印刷環境の確保: ウェブ出願では受験票や成績請求チケットなど、自宅で印刷すべき書類が発生します。自宅にプリンターがない場合でも、コンビニエンスストアのマルチコピー機や学校のプリンターを活用できます。PDF形式でダウンロードした受験票等をUSBメモリやスマホ経由でコンビニに持ち込み印刷することも可能です。試験直前に慌てないよう、12月上旬の受験票発行開始時に速やかに印刷を済ませ、安全な場所に保管しておきましょう。印刷物は折り曲げ厳禁ですので、クリアファイルに入れるなどして試験当日まで保存してください。

学校・家庭でのサポート活用: ウェブ出願になっても高校の先生方は生徒の出願をサポートする体制を整えているはずです。実際、大学入試センターは高等学校向けの確認用サイトを用意し、各生徒の出願有無を学校側でもチェックできるようにしています。初めてのオンライン手続きで不安があれば、遠慮なく学校の進路指導の先生に相談しましょう。学校によっては出願期間中に生徒一人ひとりの出願状況を確認してフォローしてくれる場合もあります。また、家庭内でも保護者の方が一緒に画面を見ながら入力する、チェックリストを作って二重チェックする、といった形で協力するとミスを防ぎやすくなります。

インターネット環境への対策: 「自宅にパソコンがない」「ネット接続が不安定」といった場合でも心配はいりません。共通テストの出願サイトはスマートフォンやタブレットからも利用可能ですし、どうしても環境がない場合は学校のPCを借りたり、公共図書館のインターネット端末を使う方法もあります。セキュリティ上、公的端末を使う場合はログイン情報の入力漏れや保存に注意し、作業後は確実にログアウトしてください。万一、自力でのネット出願が困難な事情がある場合(離島で回線が不安定、視覚障害でサイトが使いにくい等)、事前申請が認められれば紙郵送での出願も特例として受け付けてもらえる措置があります。希望者は2025年7月1日~9月12日の間に大学入試センターの専用電話へ相談する必要があります。ほとんどの受験生はオンラインで問題なく対応できると思いますが、最悪の場合でも救済策は用意されていると知っておくと安心でしょう。

アカウント情報の管理: 前述しましたが、マイページのログインID・パスワードは超重要です。これを忘れると出願内容の確認・変更や受験票の入手ができなくなる恐れがあります。必ず紙に書き写して控えを取り、他人に知られないよう保管してください。パスワードは他で使っているものの使い回しを避け、推測されにくいものを設定しましょう。万一忘れてしまった場合に備えて、大学入試センターからの問い合わせ先も受験案内で確認し、早めに連絡すれば再発行等の対応が可能か確認しておきましょう。

以上の点を実践すれば、初めてのウェブ出願でも過度に心配する必要はありません。むしろ手続きがスムーズになった分、出願後は勉強に専念できる時間が増えるとも言えます。医学部志望の皆さんは、出願という最初の関門を確実にクリアし、自信を持って共通テスト本番に臨んでください。新しい出願制度への適応力も含めて計画的に準備を進めることで、合格への道を着実に歩んでいきましょう。ウェブ出願の導入は大きな変化ですが、正しく理解して対策すれば決して難しいものではありません。不明な点は公式発表資料  や学校の先生に確認し、万全の態勢で受験シーズンを迎えてください。


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