面接形式の具体的な変更点
2025年度までの東京女子医科大学の面接は、「面接官3名、受験生1名による約15分の個人面接」が一般的でした。しかし、2026年度の一般選抜では、以下のような形式へと刷新されました。
- 複数ブース制の導入:面接が2つのセッション(ブース)に分割された。
- 課題提示型の採用:従来の志望理由や自己PRの深掘りだけでなく、特定の状況設定(シナリオ)や資料が提示され、それに対する考えや振る舞いを問う形式が追加された。
- ロールプレイ要素:一部のブースでは、面接官を特定の対象に見立てて対話を行う、ロールプレイ形式の課題が課された。
出題された課題の傾向
受験生からの再現情報を集約すると、出題内容は単なる知識の有無を問うものではなく、「対人スキル」と「倫理的判断力」に重点が置かれていたことが伺えます。
- シチュエーション課題: 医療現場や日常生活におけるコンフリクト(葛藤)に対し、どのような優先順位で、どのような言葉を用いて対処するか。
- 資料・図表の読解: 提示された短い文章や図表から論点を抽出し、自身の意見を論理的に構築する能力。
- コミュニケーションの具体性: 抽象的な理念ではなく、「その場で、その相手に、実際に何と言うか」という具体的なアウトプット。
大学側の意図と評価の視点
今回の形式変更は、大学側が求める「至誠と愛」を体現できる学生を、より多角的に選別するための措置と考えられます。
従来の形式では、あらかじめ準備された回答(いわゆる「模範解答」)をなぞることで高評価を得られる側面がありました。しかし、MMI形式に近い課題型面接では、以下の能力がリアルタイムで試されます。
- 共感性と配慮: 相手の立場を尊重した言葉選びができるか。
- 多角的な視点: 唯一の正解がない問いに対し、複数の利害関係者や倫理的側面を考慮できるか。
- 状況適応能力: 初見の課題に対し、動揺を抑えて冷静に論理を組み立てられるか。
今後の対策における留意点
今回の変更を受け、今後の女子医大受験生は、従来の「面接対策」の枠組みを広げる必要があります。
- 倫理的ジレンマへの理解: 医療倫理の基本原則(自律尊重、善行、無危害、正義)を整理し、自分なりの判断基準を持つこと。
- アウトプットの具体化: 模擬面接において、ロールプレイや課題文読解を取り入れ、制限時間内に意見をまとめる訓練を繰り返すこと。
- 他大学のMMI事例の参照: 千葉大学、順天堂大学、藤田医科大学など、既にMMIを導入している大学の過去事例を研究し、思考の幅を広げておくことが有効です。
まとめ
東京女子医科大学の面接形式の変更は、学力試験だけでは測れない「医師としての適性」をより厳密に評価しようとする大学側の姿勢の表れです。受験生にとっては、事前の準備が合否を分ける重要な要素となるでしょう。グリットメディカルでは最新のMMI対策の記事を多数公開しています。2027年度に東京女子医科大学を志望している医学部受験生のみなさんはぜひ参考になさってください。
