医学部専門個別予備校

必ず合格する!医学部再受験のリスクと現実的な解決策

医学部再受験は、人生の進路を大きく変える選択であり、強い覚悟と長期的な計画が求められます。若い頃に別の進路を選んだものの、やはり医師として生きたいと決意する方や、社会人経験を経て医療の現場に身を置きたいと望む方は少なくありません。

一方、再受験は「年齢」「学力」「経済」「孤独」「精神的ストレス」など、さまざまな障壁とリスクを伴います。加えて、それを支える保護者や家族にとっても負担となることもあります。

ここでは、そうした「再受験の危険性」を現実的な目線で丁寧に整理し、冷静に対処するための具体的な戦略をお伝えします。

再受験に潜む主な危険性

学力不足のリスク

まず最大の壁は、やはり「学力」です。医学部の入試は激化しており、国公立大学部医学部を目指す場合には共通テスト、二次試験ともに非常に高い学力が要求されます。私立医学部を目指す場合にも、現役・浪人組は毎日10時間以上勉強していて、彼らに勝つためには、短期間で基礎から応用まで広範な知識の定着と問題演習が必要です

長く学業から離れていた場合、知識のブランクや思考力の鈍化を痛感することもあります。特に物理や化学といった理系科目は、一から体系的にやり直す必要があるかもしれません。

年齢的な不利

再受験生は、年齢で選考に影響が出る場合があります。表向きは「年齢差別なし」としている大学もありますが、実際には合格者の年齢層が偏っている大学もあります。

「卒業時に30歳を超えると初期研修に不利」、「年齢が高いと入試で面接評価が下がる」といった声は、特に国公立大学の受験では現実問題として存在しています。

経済的な負担

医学部の学費は非常に高額です。国公立であっても6年間で約350万円、私立であれば2000万円から4000万円を超えることもあります。また、生活費や予備校費用、受験の際の移動・宿泊費なども加味すれば、総額で数百万〜数千万円単位の投資になります。

親からの支援が難しい場合、奨学金や教育ローンの利用が不可欠になりますが、その場合には現実的に返済義務や利息のことを検討しなければならないかもしれません。

精神的・社会的な孤立

再受験生は「孤独」との戦いといえるかもしれません。予備校や大学では年齢的に浮いてしまうこともあり、精神的な孤立感や焦燥感を抱えてしまうことがあるかもです。特に30代以上の方が再受験する場合、「周囲に仲間がいない」、「自分だけ遅れている」と感じやすくなります。

現役生と比較して時間が限られており、結果が出ないことに対する焦りも生まれがちです。何度も不合格が続くと、自信を喪失し、自己肯定感を著しく下げてしまうこともあります。

家族関係への影響

再受験は本人だけの挑戦ではなく、家族の理解と支援が不可欠です。特に両親が経済的に支援してくれている場合、合格しないことで関係が悪化したり、家庭内に緊張感が生じることがあります。また、結婚している方や子どもがいる方は、家族を支えながら自分の夢を追うことになり、配偶者の理解と協力がなければ受験勉強を続けることは難しいかもしれません。

再受験のリスクにどう対処するか?

学力面の現実的な対策

  • 学力診断を徹底する:まず、自分の学力の現在地を把握しましょう。国公立医学部を目指す受験生は、共通テストの過去問や模試を通じて、現時点で素点や弱点科目、分野を明確にします。医学部専門予備校が実施している学力診断テストを受験するのも悪くありませんが、その場合には信頼できる予備校を選んでください。また、日本で最大の受験生を集めている河合塾の全統記述模試は第1回が今からでも申し込みが間に合います。ご自分の学力がいま正確に把握できていないと感じるかたは、まずぜひ第1回全統記述模試の受験を検討してください。
  • 信頼できる教材・予備校を選ぶ:再受験生向けのカリキュラムがある予備校を活用すると、効率的に弱点補強ができます。再受験生は、科目の出来不出来にばらつきのあることが多く、大手予備校での何十人もの集団授業での学習はおすすめしません。得意な科目は、もうわかっていることを聞き続けなければならず、苦手な科目は集団授業では授業のレベルが合わず、質問しようと思っても講師の先生は別の校舎に移動してしまうことが多いため。実際に自分のレベルに合わせた質問をしようと思っても困難です。
  • 勉強計画を現実的に立てる:1日12時間勉強する現役生と同じペースは無理でも、自分の生活スタイルに合った学習スケジュールを立て、継続性を重視しましょう。予備校に通う場合は生活のペースは規則正しくなるかもしれませんが、オンラインでの医学部予備校の個別指導と自宅学習を組み合わせる場合には、学習時間の自己管理の力が必要にもなります
  • スマホ・SNSを制限する:これは再受験生に限りません。小学生や中学生から問題になります。ある程度自己管理ができるようになった高校生でも、問題になります。再受験生は、何が何でも来週の医学部合格を目指すわけですから、誘惑を排除し、集中できる環境を整えることが大切です

年齢リスクへの向き合い方

  • 年齢に寛容な大学を選ぶ:私立大学の中には再受験生に理解のあるところもあります。過去の合格者に30代以上が含まれているか調べてみましょう。グリットメディカルでは、卒業生の医学部生のネットワークや、他の医学部専門予備校のネットワークを通じて、年齢に寛容な大学を調査しています。年齢別の合格者数を発表していない大学には、卒業生のネットワークを利用して何歳の人までいるのかを調べています。
  • 面接対策を徹底する:面接では年齢なりに、志望動機や人生経験を論理的に語れることが求められます。「なぜ医師なのか」、「なぜ今なのか」をしっかり言語化し、伝える力を鍛えましょう。グリットメディカルでは想定問答を作成し、経験豊富な講師との面談練習を繰り返し行います

経済的な準備と資金調達

  • 奨学金の情報収集:必要な場合には、奨学金の情報も受験と同時にリサーチすることをおすすめします。JASSOの奨学金、地方自治体の医師修学資金貸付制度など、多くの選択肢があります。
  • 入試費用・入学金の無駄を省く:出願する大学は厳選することが望ましいと思います。合格後に辞退する可能性がある大学には入学金を払わずにすむように考えて受験計画が立てられるとベストです。
  • 家計の長期プランを作成する:合格後の6年間の生活費、学費を見積もり、どの時点で資金が必要になるかを家族と共有しておきましょう。

孤独とストレスの乗り越え方

  • SNSやオンラインで仲間を作る:X(旧Twitter)やnote、再受験者のコミュニティを利用すれば、同じ境遇の仲間と交流ができます。現役受験生がSNSに入り浸っていると不合格、全落ちの印象がありますが、再受験コミュニティは比較的良質で情報収集として有効だという印象があります
  • 相談相手を確保する:家族や、信頼できる予備校の講師、信頼できる友人、医師の知人などに定期的に相談し、自分の状態を客観的に見てもらうとよいかもしれません。
  • メンタルケアを意識する:日々の勉強の合間に、意識的にリラックスタイムを設けましょう。適度な運動や趣味の時間を取ることも重要です。必死になって勉強することは大切ですが、共通テストまでで7か月半、私立医学部入試本格化まで8か月です。受験勉強の前半は、週に何時間か自分の好きなことをする時間を持ってください。映画は90分で終わってしまってそれ以上時間を取りませんから、前向きになれるような映画を見ることはお勧めです。

目指したならば必ず合格しよう

私自身はこれまで再受験生を何人も指導してきました。国公立理系から仮面浪人を経て私立国公立医学部に合格された男性がいました。公立大学の工学部に在籍していましたが、医学の道を諦めずに仮面浪人を続けていました。英語が得意ではなく共通テストリスニングで点数が取れなかったので、何人かを誘って、「NHKラジオ英会話を聞くグループ」を作り、英語リスニングが苦手な医学部受験生と毎晩夜10時にZoomを使って一緒にラジオ講座を聞きました。仮面浪人していた生徒は受験勉強のためにアルバイトもしていたので、その曜日だけは別の時間帯に聞いて、残りの曜日は毎日みんなで一緒にラジオ講座を聞きました。

仮面浪人の彼は英語では過去最高得点を出して、地方国公立医学部に合格。一浪だった受験生も、自宅から通える関西の国公立医学部に合格しました。グループ唯一の現役生はその年には不合格でしたが翌年国公立医学部に合格しました。仮面浪人の彼が合格後に言っていたことは、とにかく毎日みんなで一緒にラジオ講座を聞くことによって、孤独じゃないと思えてよかったと。それまでは夜、孤独になってしまって後ろ向きの考えで寝ることが多かったが、みんなで同じ時間帯にリスニングの勉強をして、少しおしゃべりすることでとても助けられましたと。当時の私はそんなものなのかなと思っていましたが、毎日同じように医学部受験の仲間と話して孤独の解消。これは必要なことなのだなと思いました。再受験を目指して何年か受験勉強を続けて、結局諦めてしまった人たちもいます。これは後日別のところで。

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