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広島県医局勢力図の全体像|広島大学の圧倒的支配と岡山大学の影響圏を徹底解説

広島県でのキャリアを考えている医学部受験生や、医学部生にとって、どの医局に所属するかは非常に重要な決断です。「広島の医療圏はどうなっているのか?」「広島大学以外の影響力はあるのか?」といった疑問を解消するために、現在の広島県における医局の勢力図と、その特徴をまとめました。

広島県の医局勢力図を一言で表すと、「広島大学の圧倒的な支配力」と「東部における岡山大学の影響」の二層構造です。

広島大学(広大):県内全域をカバーする絶対王者

広島県内において、広島大学医局の影響力は絶対的です。

  • 支配力: 県内の主要病院(広島県立病院広島市民病院広島赤十字・原爆病院など)の主要ポストの多くを広大出身者が占めています。
  • 特徴: 1945年設立という歴史を持ち、特に放射線医科学、循環器、消化器外科などの分野で全国的にも高いレベルを誇ります。
  • メリット: 県内の関連病院が非常に多いため、キャリアパスの選択肢が広く、県内での転職や異動がスムーズです。

岡山大学:福山・尾道(備後圏域)での強い存在感

広島県東部の福山市尾道市を中心とした「備後圏域」では、地理的な近さから岡山大学が強い影響力を持っています。

主要病院と関連医局の相関表

広島県内の主要な基幹病院が、どの大学の息がかかっているかを整理しました。

病院名所在地主な関連医局特徴
広島大学病院広島市広島大県内唯一の特定機能病院。高度専門医療の中心。
広島県立病院広島市広島大県の基幹病院。広大医局の最重要ポストの一つ。
広島市民病院広島市広島大救急医療の要。若手医師の教育環境として人気。
広島赤十字原爆病院広島市広島大血液内科や腫瘍内科など、がん治療に強み。
福山市民病院福山市岡山大東部の拠点病院。岡山大の影響が最も強い。
JA広島総合病院廿日市市広島大西部圏域の中核。手術件数が多く、外科系が活発。

近年の動向:医局離れと「働き方改革」の影響

現在の広島県でも、全国的な傾向と同様に「医局の緩やかな変化」が見られます。

  • 専門医制度の影響: 基本的には医局に所属して専門医取得を目指す流れは変わりませんが、広島市民病院や県立病院などは、独自の研修プログラムを充実させており、医局の枠を超えて医師を集める動きもあります。
  • ワークライフバランスの重視: 広島大学の各局も、かつての「絶対服従」的なイメージから、子育て支援や女性医師のキャリア形成に柔軟に対応する組織へと変貌しつつあります。
  • 地域枠の増加: 広島県は地域医療の確保のため「地域枠」を積極的に活用しており、これによって卒業後に県内の特定地域(中山間地域など)で勤務する医師が増え、医局の配置戦略にも影響を与えています。

まとめ:広島で働くならどう選ぶ?

  • 広島市周辺で王道のキャリアを築きたい: 迷わず広島大学医局への入局を検討すべきです。症例数、関連病院数ともに他を圧倒しています。
  • 福山・尾道エリアに縁がある: 岡山大学という選択肢が非常に有力になります。
  • 自由度を優先したい: 医局に属さず、広島市民病院などの公立病院で実力を磨く道もありますが、中長期的なポストの確保という点では、依然として医局の影響力は無視できません。

広島県は瀬戸内海の穏やかな気候と、都市部(広島市)の利便性が両立した非常に働きやすい環境です。自身の目指す専門医像と、どの地域に根を張りたいかを照らし合わせて選ぶのがベストでしょう。

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