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共通テスト前夜の過ごし方:医学部受験生と保護者へのアドバイス

大学受験会場イメージ

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共通テスト前夜は、医学部志望の受験生にとってまさに運命の前夜とも言える大切な時間です。国公立・私立を問わず医学部合格を目指す高校生のみなさんは、高得点へのプレッシャーや不安と戦っていることでしょう。同時に、保護者のみなさんもお子さんの体調やメンタル面を気遣い、何をしてあげられるか悩んでいるかもしれません。ここでは、共通テスト前日に押さえておきたい注意点をお話しします。真剣に医学部合格を目指すみなさんが万全の態勢で試験本番に臨めるよう、ぜひ参考にしてください。

受験生へのアドバイス:前夜にすべき準備と心構え

まずは受験生本人が前夜に心がけるべきことを確認しましょう。医学部を目指すみなさんは、これまで膨大な勉強を積み重ねてきたはずです。当日はその実力を最大限発揮することが目標ですから、前日は新しいことをするより普段通りの生活リズムを守り、心身のコンディションを最優先に整えることが大切です。以下のポイントを一つひとつチェックしていきましょう。

食事:いつも通り&胃に優しいメニューを心がける

前日の夕食は特別なものを用意する必要はありません。基本は「いつも通り」でOKです。慣れない料理や極端な健康食に急に切り替えると、かえって体調を崩す恐れがあります。普段から食べ慣れている献立をベースに、栄養バランスの良い食事をしっかり摂りましょう。ただし、消化に悪いものや脂っこい料理、食べ過ぎには注意してください。胃腸に負担をかけると翌日の朝に響く可能性があるため、腹八分目を心がけ、刺激物は控えめにします。例えば「勝負に勝つ」にあやかってカツ丼を食べる風習もありますが、油が多く胃もたれの心配があるので、胃腸が弱い人は避けた方が無難です。過去の医学部合格者も「お腹を壊すのが怖かったので普段通り質素な和食を食べた」という人が多く、“普通の食事”が結果的にベストパフォーマンスにつながると示唆しています。

私は、過去にお父さまが励ますために息子を焼肉屋に連れてゆき、そこで生の牛肉を食べたために、翌日の試験中ずっとお腹が痛く不合格になった生徒を指導していたことがあります。

試験当日の朝食も同様に、食べ慣れたメニューを適量摂ることが大事です。緊張で食欲が出ないかもしれませんが、朝食抜きは厳禁です。脳のエネルギー源である炭水化物(ご飯、パンなど)はしっかり補給しましょう。おにぎりやトースト、バナナなど手軽に食べられて胃に優しいものがおすすめです。量は普段通りかやや少なめで十分です。食べ過ぎて胃が重くなるのは避けるべきです。もし緊張で固形物が喉を通りにくければ、温かいスープやみそ汁などで少しでもカロリーと塩分を補給しましょう。現役医師のアドバイスによれば、血糖値の急上昇と低下を招く甘い菓子パンやジュースだけの食事は避け、代わりに「温かいスープ+タンパク質(卵・豆腐・鶏肉など)+ビタミンC豊富な果物」の組み合わせが体調維持と集中力の維持に有効とされています。朝食でもこのポイントを意識するとよいでしょう。

睡眠:十分な休息で万全のコンディションに備える

前夜は早めに就寝し、できるだけ長めの睡眠時間を確保しましょう。試験本番は朝から夕方まで長丁場ですから、前日に夜更かししてしまうと集中力や体力に影響が及びかねません。勉強のラストスパートをかけたくなる気持ちも分かりますが、「医学的に見て睡眠不足は免疫力を著しく低下させる」ことが明らかになっています。実際、6時間未満の睡眠が続くと風邪の発症率が何倍にも高まるという研究報告もあり、最低でも7時間の睡眠を目標にすると良いとされています。遅くまで勉強するより思い切って寝てしまい、翌朝スッキリした頭で試験に臨んだ方が圧倒的に効率が良くなります。

スムーズに眠りにつくために、就寝前の工夫も大切です。スマートフォンやパソコンの画面は睡眠ホルモンの分泌を抑制するため、寝る前のスマホ操作は控えましょう。また、入浴後2~3時間後が一番寝付きやすいタイミングと言われています。逆算して就寝時刻を決め、夜はぬるめのお風呂でしっかり体を温めリラックスするのも効果的です。温かい牛乳やハーブティーを飲むと気持ちが落ち着く人もいます。

それでも緊張でなかなか眠れないこともあるでしょう。実は珍しいことではなく、「前夜は結局ほとんど眠れなかった」という体験談も多く聞かれます。大事なのはパニックにならないことです。「暗い部屋で目をつぶって横になっているだけでも体は休まる」ので大丈夫、と専門家も言っています。寝付けなくても焦って時計を見る必要はありません。目を閉じて身体を横たえ、呼吸を整えているだけでエネルギーは蓄えられます。仮に睡眠時間が短くなってしまっても、試験日当日は適度な緊張感からアドレナリンが出て意外と乗り切れるものです。ですから、「眠れなかったらどうしよう」と不安に駆られるより、「横になっているだけでもOK」と開き直ってしまいまうことで、逆に眠れるようになります。

勉強:新しい詰め込みはNG、最終確認にとどめる

共通テスト前日は、これまでの勉強の総仕上げの日ではありますが、だからといって新しい問題集や参考書に手を出すのはおすすめできません。前日になって焦って新分野に手を付けたり、「まだ〇〇が終わっていない!」と夜通し詰め込もうとしても何の効果もありません。むしろ、最後の追い込みは前日ではなく事前に終わらせておくべきで、前日は軽い復習程度にするのがベストです。

具体的には、前日には教科ごとの最重要ポイントの最終確認にとどめましょう。自分の中で「あとはこれだけ見直せば安心」というチェックポイントをあらかじめ決めておき、その部分だけサラッと復習したら切り上げてください。ダラダラと全範囲を見返そうとするとキリがありませんし、どこから手を付けるか悩んで時間を浪費する恐れもあります。特に夜遅くまで勉強すると睡眠不足につながり本末転倒です。「もう少し勉強しなきゃ」と感じてもグッと我慢して早めに切り上げ、睡眠と休養を優先することが、結局は本番で最大の力を発揮するための近道です。

どうしても不安な場合は、暗記科目の用語集や英単語帳、社会や理科のまとめノートなど軽く目を通す程度にしましょう。それも、長時間続けるのではなく、「○時になったら勉強は終わり」と区切りを決めて取り組むことが大切です。前日は「新しいインプットはしない・短時間の確認のみ」というルールで過ごしてください。

メンタルケア:平常心で本来の実力を発揮するために

共通テスト前夜は精神的な不安や緊張がピークに達する頃です。しかし、そのプレッシャーに飲み込まれないようメンタル面のケアも意識しましょう。まず知っておいてほしいのは、「緊張しているのはあなただけではない」ということです。周りの受験生もみんな同じように不安や緊張を抱えていますし、それはごく当たり前のことです。適度な緊張は集中力を高めてくれる場合もありますから、緊張そのものを否定しすぎず、「これは自分だけじゃない」と客観視してみてください。気が楽になるはずです。

不安が高まったときは、深呼吸してみましょう。実際に試験本番でも、緊張を感じたら鼻からゆっくり息を吸い、口から吐く深呼吸をすると気持ちが落ち着くとされています。前夜の時点でも、ベッドに入って緊張で眠れないときなど、この呼吸法を試してみてください。また温かい飲み物(ホットミルクやハーブティーなど)を一口飲むだけでも、副交感神経が働いてリラックスできます。お守り代わりに、ほっとする飲み物を用意しておくのも一つの手です。

考え方の面では、これまで自分が積み重ねてきた努力を信じることが何よりの精神安定剤です。「自分はこれだけやってきたのだから大丈夫」と何度も心の中で唱えてください。ネガティブなイメージが湧いてきても、「試験は今までの努力を出し切る場だ。落ち着いてやればきっとうまくいく」とポジティブに考えるようにしましょう。万一「もし失敗したら…」という考えが浮かんできても、そのたびに打ち消してください(この点は保護者の方から声掛けしてもらうことも後述します)。平常心を保つために、前夜は好きな音楽を静かに聴いたり、軽いストレッチをして体の緊張をほぐしたりするのも良いリラックス法です。お風呂上がりにストレッチをすると血行が良くなり、リラックス効果と相まって睡眠の質向上にもつながります。

持ち物確認:前夜と当日のダブルチェックで忘れ物ゼロ

共通テスト当日に絶対に忘れ物をしないよう、前夜のうちに持ち物をすべて準備し、チェックリストで確認しましょう。緊張で朝バタバタすると大事な物を置き忘れかねないため、前日夜と当日朝の二重チェックがおすすめです。以下は代表的な持ち物チェックリストです(必要に応じて各自で追加してください)。

必需品は他にもあるかもしれませんが、「受験票と筆記用具さえあれば何とかなる」というのは極論ながら事実です。最悪それさえ持っていれば試験は受けられるので、この2つは何が何でも忘れないよう何度でも確認してください。また、鉛筆は削ったものを5〜6本程度用意し、消しゴムも万一落としたとき用に2個あると安心です。時計は試験中に教室の前に掲示される場合もありますが、見えにくい位置だと不便なので必ず持参しましょう(アラームが鳴ると失格になる恐れがあるため、事前にアラーム設定は解除orオフに)。

服装についても前夜のうちに準備を。多くの会場では服装自由ですが、着慣れた服で臨むのが一番です。学校指定でなければ私服でも構いませんが、模試などをいつも制服で受けていた人は制服着用も一案です。実際、共通テスト会場では高校の制服を着ている学生が多く、見慣れた制服仲間が周りにいることで安心感を得られます。ただし暖房の効き具合など環境は読めませんから、上着で調節できるようにする、マフラーやブランケットを持ち込む(持ち込み可の物)など温度調整できる恰好を心がけてください。靴も含め、当日は歩く距離が長くなったり寒空の下で待たされたりする場合に備え、履き慣れた靴や防寒しやすい靴下を選んでおきましょう。

当日朝の準備:余裕を持った行動でスムーズにスタート

最後に試験当日の朝についてです。朝は想定外のハプニングが起こりがちなもの。例えば電車の遅延や悪天候による交通の乱れ、家を出る間際に「アレがない!」と焦る事態などです。これらを防ぐためにも、当日は普段より早めに起床し、時間に余裕を持って行動しましょう。「試験会場には開始60分前には着席しているのが理想」という声もあるほどで、遅刻だけは絶対に避けねばなりません。前夜のうちに試験日程と科目開始時刻、昼休み時間などスケジュールを頭に入れておくと安心です。朝起きたらまず天気予報を確認し、ルートの再チェックとともに交通機関の遅延情報が出ていないかも確認しましょう。

自宅から試験会場まで公共交通機関で行く場合、多少早すぎるかなと思うくらいの電車に乗ることをおすすめします。仮に予定より早く着きすぎても、会場で待機すれば済む話ですが、遅れてしまうと取り返しがつきません。もし保護者の方に車で送ってもらう場合は、渋滞に要注意です。大学周辺は受験生を乗せた車で例年混雑し、公共交通機関の遅延なら追試措置など救済がありますが、自家用車の渋滞遅れには救済措置がありません。特に雪や荒天の予報がある場合は、無理に車で行こうとせず早めの電車利用も検討してください。

家を出る前に持ち物の最終チェックも忘れずに。上記チェックリストを朝にももう一度確認し、「財布OK、受験票OK…」と声に出して確認すると効果的です(焦ると人間は勘違いしやすいので、声に出すことでミスを防げます)。玄関を出る直前にもう一度「受験票持った?筆記用具は?」と自分に問いかけ、家族にもダブルチェックしてもらいましょう。「持ち物は前日と当日の朝に確認を」というのは鉄則です。

会場への道中は、可能であれば過去問や暗記カードなどを眺めて緊張を紛らわすのも良いですが、できれば深呼吸して心を落ち着けることを優先してください。会場近くに着いたらトイレを済ませ、水分補給もしておきます。入室開始時刻まで待機室などで時間がある場合、持参した参考書で最後の確認をしても構いませんが、周囲の雰囲気に飲まれそうなら思い切って勉強道具をしまい、目を閉じてリラックスしても構いません。「緊張したらまず深呼吸」が合言葉です。ここまで準備万端で来たのですから、あとは「自分なら大丈夫」と自分を信じて試験に臨みましょう。


保護者のかたへのアドバイス

続けて、受験生の保護者の皆様に向けて、共通テスト前夜~当日にかけてどのようなサポートができるかをお伝えします。大学受験、とりわけ難関の医学部受験は、お子さんだけの戦いではなく家族全員で乗り越える試練だと言われることがあります。中でも共通テストは今後の受験の行方を左右する重要なターニングポイントですから、この時期に親御さんがどう行動するかでお子さんのパフォーマンスが大きく変わる可能性があります。親としてできること、心構えを以下に整理しましたので、ぜひ参考にしてください。

体調管理のサポート:食事・睡眠を最優先に考える

保護者の方にまず心がけていただきたいのは、お子さんの体調管理を最優先にすることです。「受験直前に親が一番気をつけるべきことは子どもの体調管理」という言葉に尽きるように、前日の徹夜や無理な詰め込み勉強をさせない、規則正しい生活リズムに整えるといったサポートが最大の使命です。

メンタルサポート:プレッシャーを和らげ安心感を与える

共通テスト前夜、そして試験当日の朝にかけて、保護者のかたの言葉や態度はお子さんのメンタルに大きな影響を与えます。親のサポート次第でお子さんが安心して実力を発揮できるかどうかが変わります。以下に、受験生の不安を和らげるためのポイントをまとめます。

持ち物チェックと当日朝の送り出し:実用的なフォローを忘れずに

実務面でも親御さんのフォローが役立ちます。持ち物の最終チェックはぜひ一緒に行ってください。「受験票、筆記用具、時計、飲み物、軽食などを一緒に確認」するだけで、子どもの不安はかなり軽減されます。自分一人で確認していると「本当に大丈夫かな…」と不安になるものですが、親がダブルチェックして「うん、全部あるね」と太鼓判を押してくれれば安心感が違います。チェックリストを用意して親子で照らし合わせながら確認するのも良いでしょう。特に受験票や身分証明証は、保管場所から取り出して子どもに手渡すまで親がサポートすると確実です。

試験当日の朝は、どうか笑顔で明るく送り出してあげてください。親が緊張した面持ちで「忘れ物ないでしょうね!大丈夫よね?」と畳み掛けると、子どもも余計に緊張してしまいます。当日は爽やかな笑顔とポジティブな一言をプレゼントしましょう。「いってらっしゃい!落ち着いてね!」、 「大丈夫、リラックスして試験を受けよう!」といった言葉で送り出せば、お子さんも落ち着いて家を出られます。玄関先や駅まで送り出す際も、「気をつけてね。困ったことがあったらすぐ連絡してね」などと伝え、見守っている安心感を持たせてあげましょう。

送り出した後、保護者のかたも家で祈るような思いで過ごすかもしれません。お子さまが試験に集中できるよう、昼休みに「出来はどう?」「何か問題なかった?」などとLINEや電話をしたくなるかもしれませんが、試験中は連絡を控えてください。お子さまから連絡が来た場合のみ対応するくらいでちょうどいいと思います。緊急時の待機連絡先として電話はすぐ出られるようにしておきましょう。

そして試験が終わって帰宅してきたときです。ここでも大事なポイントがあります。それは、結果について根掘り葉掘り聞かないことです。「どうだった?できた?」と聞くとプレッシャーに】なるため要注意です。共通テストは自己採点がありますから、親として結果が気になるのは当然ですが、本人が話し出すのを待ちましょう。まずは「おかえり!よく頑張ったね」「今日はゆっくり休んでね」と労いの言葉をかけてあげてください。点数のことより、ここまで努力してきたことや無事に受験を終えたことを認め、ねぎらう言葉が何よりお子さまを救います。結果云々より「頑張ったこと」を認めてあげる姿勢が大切です。自己採点や今後の出願戦略などは、落ち着いてから一緒に考えていけば大丈夫です。

親自身の心構え:落ち着いた姿勢で我が子を支える

最後に、保護者のかた自身のメンタルと心構えについても触れておきます。お子さま以上に緊張してしまってはいませんか?受験は親にとっても試練とはいえ、どうか親御さんは冷静さと笑顔を忘れないでください。親の安定が子どもの安心につながります。保護者のかたが安定していると、お子さまはそれだけで安心します。まずは親がどーんと構えることが大事です。心配な気持ちは胸にしまい、表面上は余裕を持って接してください。

「この子なら大丈夫」と信じる気持ちを持ち、家庭の雰囲気を明るく穏やかに保つことが保護者のみなさんの務めです。仮に共通テストで思うような点が取れなくても、そこから巻き返すチャンスはあります。保護者のかたが動揺するとお子さまも不安になるものです。万一の場合でも「共通テストは本番じゃない。ここから次の勝負だ!」と前向きな声掛けをする心積もりも用意しておきましょう。医学部受験は長丁場です。共通テストはゴールではなくスタートですから、親子で最後まで戦い抜く覚悟を共有してください。保護者のかた自身も適度にガス抜きしつつ(温かいお茶を飲む、深呼吸するなど)、家庭内にリラックスした空気を作ることを意識しましょう。お父さま、お母さまの温かいサポートは、きっとお子さんの力を最大限に引き出す大きな支えになります。

まとめ

以上、共通テスト前夜~当日にかけてのポイントを網羅しました。医学部志望という高い目標に挑む皆さんにとって、共通テストは通過点とはいえ重要な一戦です。しかし、過度に恐れる必要はありません。「新しいことはせず、いつも通り過ごす」ことこそが最大の力を発揮するコツだと多くの先輩が口を揃えています。これまでの努力を信じて、落ち着いて試験に臨んでください。保護者のかたも、どうか温かく支えてあげてください。そのサポートが受験生にとって何よりの力となります。

明日はいよいよ本番。当日は誰しも不安や緊張を抱えますが、それは受験生全員同じです。深呼吸をして、これまでの自分の頑張りを信じ、自信をもって試験会場に向かいましょう。医学部への夢に向かって、親子二人三脚でこの大一番を乗り越えられることを心から祈っています。

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