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【2026年度入試】私立医学部の入学金返金についての最新事情

現在、日本の医学部の入学金返金をめぐっては、「原則返金なし」の慣行を維持しつつも、一部の私立医学部で返金制度を導入する動きが出てきています。

文科省の通知と全体の流れ

  • 2025年6月、文部科学省が全国の私立大学に対し、入学辞退者の入学金負担を軽減するよう要請しました(入学金の分割や、早期辞退時の返還などを検討するよう求めたもの)。
  • 背景には「入学金の二重払い」問題(私大に入学金を払った後に国公立に合格して辞退するケースなど)があり、受験生・保護者の経済的負担が大きいことが国会でも繰り返し指摘されてきました。
  • これを受け、私立大学全体で入学金の一部返還や納付期限の後ろ倒しなどの制度設計が始まり、医学部を含む私立大学にも波及しつつあります。

医学部での最新の「返金あり」事例

2026年1月時点で、具体的に入学金返還に言及している私立医学部として、以下の大学が紹介されています(必ず各大学公式サイトで最新版を確認してください)。

大学名返金条件の一例(2026年1月時点の情報)備考
日本医科大学一般入試(前期)のみ対象。2月27日までに入学辞退で入学金の半額返還。学部・入試区分や年度により条件が変わる可能性あり。
聖マリアンナ医科大学3月2日正午までに辞退した場合、入学金の半額返還。時期厳守。詳細条件は公式サイト要確認。
昭和大学医学部Ⅰ期かつ「給付型奨学金対象者」のみ、3月6日必着で返還対象。対象者がかなり限定的。

このように、「入学金は絶対に戻らない」という従来の常識に対して、一部の医学部が条件付きで半額返還などの制度を導入し始めています。

依然として多くは「返金なし」

  • 私立医学部では、今も多くの大学が「入学金は一切返還しない」という方針を維持しているのが現状です。
  • 例として、藤田医科大学は医学部について「一旦納入された納入金は一切返還いたしません」と明記しており、例外的に入学金を除く学費等のみ返還する扱いです(一定期限までの辞退に限る)。
  • 2025年時点の調査記事では、「入学辞退時に入学金の全部または一部を返還する」と回答した私立大学はまだ一部にとどまり、多くの大学は様子見・消極的とされています。

判例・法的な位置づけ(参考)

  • 2006年の最高裁判決では、「入学金は『入学し得る地位』を得るための対価」であり、大学側が入学金を返還しないこと自体は適法とされています。
  • 一方で、授業料や施設費など教育サービス提供前の費用は、一定期日までの辞退なら返還すべきと判断されています。
  • ただし、入学金が不相当に高額な場合には、無効が争われ得る余地があると判示されており、今後の議論の余地は残されています。

受験生としての実務的なポイント

  • 大学ごとに「いつまでに辞退すれば、どの費目がどこまで返金されるか」が細かく異なります。
  • 同じ大学でも、一般・推薦・総合型など入試区分や、奨学金の有無、年度によって条件が変わり得るため、必ず最新の募集要項・入学手続要項を確認することが重要です。
  • 特に「半額返還」などの制度が設定されている医学部では、締切日が非常にタイトなことが多いため(例:2月末〜3月上旬)、他大学の合否日程との兼ね合いをカレンダーに落として管理しておくと安全です。

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