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国公立医学部の格付け・序列を徹底解説!旧帝大・旧六・新八の違いと「偏差値以外」の選び方

国公立大学医学部の分類は、単なる偏差値ランキングではなく、日本の医療界における「歴史」「格付け」、そして卒業後の進路を左右する「医局のパワーバランス」を理解するための重要な指標です。受験生や保護者、そして将来のキャリアを見据える医学生にとって役立つように、詳しい解説を作成しました。

「医学部の志望校を選ぶ際、偏差値以外に何を見るべきか?」

その答えの一つが、大学の「設立母体」による分類です。

日本の医学部には、明治時代からの伝統を持つ大学から、1970年代に新設された大学まで、歴史的背景に基づいた「格付け(序列)」が存在します。これは卒業後の研修先や、関連病院への医師派遣数(医局の力)に直結する重要な要素です。ここでは、主要な5つのグループについて詳しく解説します。

医学部の頂点:旧帝国大学(旧帝大・七大)

日本の医学教育・研究の最高峰とされるグループです。

  • 大学名: 東京、京都、東北、九州、北海道、大阪、名古屋
  • 歴史: 明治時代に帝国大学として設立。
    • 圧倒的な研究力: ノーベル賞級の研究や最新医療の開発が行われます。
    • 広大な勢力圏: 全国各地の基幹病院に「教授」を輩出し、強力な医局ネットワークを持っています。
    • キャリア: 研究者を目指す、あるいは大病院の幹部を目指すには最高の環境です。

伝統と実力の「旧六」(旧制医科大学)

旧帝大に次ぐ歴史を誇る、かつての官立医科大学です。

  • 大学名: 千葉、金沢、新潟、岡山、長崎、熊本
    • 地域医療の覇者: それぞれの地方(北陸、中国、九州など)において、旧帝大に匹敵する、あるいは凌駕する影響力を持ちます。
    • 「名門」の自負: 偏差値も非常に高く、歴史に裏打ちされたブランド力があります。特に千葉大学は関東圏で東大に次ぐ勢力を誇ります。

戦後の躍進:新八医科大学(新八)

1945年の戦前後、医科大学として昇格・設立された8校です。

  • 大学名: 東京医科歯科、広島、横浜市立、群馬、信州、鳥取、徳島、鹿児島
    • 準名門の立ち位置: 旧六に準ずる歴史を持ち、それぞれの県内では圧倒的なシェアを誇ります。
    • 東京医科歯科大学の特異性: 現在の東京科学大学医学部。このグループの中でも東京科学大学医学部は別格で、現在では旧帝大並みの難易度と研究力を有しています。

地方の雄:旧設公立医科大学(旧公立)

戦前から戦後直後にかけて、地方自治体によって設立された伝統校です。

  • 大学名: 京都府立医科、大阪公立(旧大阪市立)、名古屋市立、奈良県立医科、和歌山県立医科、福島県立医科、札幌医科
    • 特定地域での強さ: 特に近畿圏の「京都府立医大」や「大阪公立大」などは、歴史が非常に古く、その地域内では旧帝大と並ぶ(あるいはそれ以上の)強固な派閥を持っています。
    • 地元志向: 卒業後もその地域で働きたい学生にとって、非常に強力なバックアップとなります。

一県一医大政策:新設医科大学

1970年代の「一県一医大」政策により、全国に医師を確保するために設立された大学です。

  • 大学名: 筑波、滋賀医科、浜松医科、宮崎、琉球など上記以外の多くの国立大
    • 新しい教育体制: 伝統に縛られない新しいカリキュラムや、地域医療に特化した教育が特徴です。
    • 医局の構造: 設立時に旧帝大などから教授を招聘した経緯があるため、現在も特定の旧帝大(例:滋賀医科は京大など)と密接な関係があるケースが多いです。

志望校選びにどう活かすべきか?

分類格付けイメージメリット
旧帝大日本のトップ研究・出世・全国区での活躍
旧六地方の名門特定地方での圧倒的な就職・研修力
新八・旧公立地域の中核地元での強固なネットワーク
新設大地域医療の拠点地元密着・新しい設備

結論:偏差値だけで選ぶのは危険

「将来どこで医師として働きたいか」「どんな分野(研究か臨床か)に進みたいか」によって、選ぶべきグループは変わります。特に、「医局のパワーマップ(どの大学がどの病院を支配しているか)」は、入試難易度以上に医師としてのキャリアに影響を与えることがあります。

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