2026年3月10日、名古屋大学は医学部医学科・前期日程の合格者を発表しました。今年度の入試は、地域枠の志願者が昨年度から急増した一方で、一般枠では例年通り安定した人数の合格者が選抜される結果となりました。
目次
2026年度(令和8年度)前期日程 合格発表結果
最新の合格発表資料および確定志願状況に基づくデータは以下の通りです。
【一般枠】
- 募集人員: 86名
- 志願者数: 239名
- 合格者数: 91名(資料に「以上 91 名」と明記)
- 志願倍率: 2.8倍
【地域枠】
- 募集人員: 5名
- 志願者数: 60名
- 合格者数: 5名(資料に「以上 5 名」と明記)
- 志願倍率: 12.0倍
第一段階選抜(足切り)の実施状況
名古屋大学医学部医学科(一般枠)では、大学入学共通テストの成績が「650点(950点満点)以上の者を対象とする」という基準が設けられています。
今年度、一般枠においては志願倍率そのものは2.8倍と高くありませんでしたが、この基準に基づく第一段階選抜により、16名が二次試験に進めず不合格(足切り)となりました。これにより、一般枠で二次試験を受験できたのは223名となりました。
一方、地域枠では志願倍率が「約12倍を超えた場合」に足切りを実施する予告がありましたが、今年度はちょうど12.0倍であったため、第一段階選抜による不合格者は発生しませんでした。
過去3年間の入試結果・倍率比較
確定した2026年度のデータを、過去2年間(2025年度・2024年度)の最終結果と比較しました。
◆一般枠
| 年度 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 志願倍率 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度(今年) | 86名 | 239名 | 約223名 | 91名 | 2.8倍 | 約2.5倍 |
| 2025年度(昨年) | 86名 | 253名 | 228名 | 91名 | 2.9倍 | 2.5倍 |
| 2024年度(一昨年) | 86名 | 254名 | 227名 | 90名 | 3.0倍 | 2.5倍 |
◆地域枠
| 年度 | 募集人員 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 志願倍率 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度(今年) | 5名 | 60名 | - | 5名 | 12.0倍 | - |
| 2025年度(昨年) | 5名 | 12名 | 11名 | 5名 | 2.4倍 | 2.2倍 |
| 2024年度(一昨年) | 5名 | 14名 | 14名 | 5名 | 2.8倍 | 2.8倍 |
※実質倍率は「受験者数÷合格者数」で算出。
【分析:一般枠の安定と地域枠の急激な競争激化】
- 一般枠は極めて安定: 一般枠の志願者数は昨年度からわずかに減少したものの、最終的な合格者数は91名(昨年度と同数、定員より5名増)となりました。その結果、実質倍率も3年連続で2.5倍となり、例年通りの学力層による安定したハイレベルな選抜が行われたことが伺えます。
- 地域枠の志願者急増: 過去2年間は志願者が十数名で推移していた地域枠ですが、今年度は志願者が60名(12.0倍)へと激増しました。極めて熾烈な争いの中、定員通りの5名のみが合格を手にしています。
名古屋大学医学部の選抜と面接の特徴
名古屋大学の前期日程は、共通テスト950点、個別学力検査1800点の計2750点満点で判定され、個別試験(英語600点、数学600点、理科600点)の配点比重が高いのが特徴です。
- 独特かつ高度な面接試験: 個別試験で課される面接では、事前に和文と英文の課題を読み、それに基づいたプレゼンテーションと口頭試問が行われます。
- 英語力の要求: 過去には科学雑誌(サイエンス誌など)の英語論文が課題として出題されるなど、長文で専門的な英語を限られた時間で読解し、論理的に自分の考えを述べる高い思考力が試されます。
まとめ: 2026年度の名古屋大学医学部入試は、地域枠が超激戦となる一方、一般枠では例年通り実質倍率2.5倍で安定して91名が選抜される結果となりました。旧帝国大学の威信を感じさせるこの高いハードルを見事乗り越え、合格を手にされた96名の皆様、本当におめでとうございます。トップレベルの教育・研究環境の中で、世界をリードする医師・医学研究者への道を歩み出されることを心より応援しております。