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高等学校が発行する「調査書」の記載項目と役割に関する解説

大学入試や就職試験において提出が求められる「調査書」は、文部科学省が定める様式に基づき、在籍する(あるいは卒業した)高等学校が作成する公文書です。生徒の3年間の学習状況や学校生活の記録を客観的に証明する役割を担っています。

ここでは、調査書に具体的にどのような内容が記載されているのか、その主要な項目と運用上の注意点を解説します。

主要な記載項目

調査書は主に以下の6つのセクションで構成されています。

① 学習の記録(評定)

各教科・科目の成績が「1」から「5」の5段階で記入されます。

  • 評定平均値: 全科目の評定を合計し、科目数で除した数値です。学校推薦型選抜や総合型選抜では、この数値が出願資格の基準となることが一般的です。
  • 修得単位数: 各学年で修得した単位の合計が記録されます。

② 出欠の記録

年度ごとの「授業日数」「欠席日数」「出席停止・忌引日数」「遅刻・早退」の回数が詳細に記載されます。

  • 欠席理由が病気や正当な事由によるものである場合、備考欄等にその旨が補足されることがあります。

③ 特別活動の記録

学校行事や生徒会活動、部活動などへの取り組み状況が記録されます。

  • 委員会活動(委員長など)
  • 部活動の所属および役職(部長など)
  • 学校行事(文化祭・体育祭の実行委員など)

④ 指導に関する諸事項

生徒の資質や能力を文章で記述する項目です。以下の観点から評価が行われます。

  • 学習における顕著な特徴
  • 行動の特徴や性格
  • 部活動、ボランティア活動、留学経験
  • 表彰、資格取得(英検、漢検、数検など)

⑤ 総合的な探究の時間

「総合的な探究の時間(旧:総合的な学習の時間)」において取り組んだ課題、解決に向けたプロセス、身についた能力などが記述されます。

⑥ 備考

上記項目に含まれない特筆すべき事項や、欠席理由の詳細などが記入される欄です。

調査書の運用と取り扱い

調査書はその公証性を担保するため、厳格なルールに基づいて運用されています。

  • 厳封の原則: 学校側で封筒に入れ、割印(または封印)を押した状態で発行されます。志願者本人が開封したものは無効となり、提出先での受理は拒否されます。
  • 内容の確認: 原則として生徒本人が中身を直接見ることはできません。ただし、評定や記載される活動実績については、事前に三者面談や通知表を通じて共有されるのが一般的です。
  • 有効期限: 一般的には「発行から3ヶ月以内」と定める大学が多いですが、募集要項によって異なるため確認が必要です。

入試における活用方法

入試形態によって、調査書の比重は異なります。

入試形態調査書の活用内容
一般選抜主に合否ラインに並んだ際の参考資料や、点数化(主体性評価など)に利用されます。
学校推薦型選抜評定平均値が出願の必須条件となり、選考の大きな比重を占めます。
総合型選抜活動実績や「指導に関する諸事項」の内容が、多角的な評価の対象となります。

まとめ

調査書は、単なる成績の羅列ではなく、高校3年間の「継続的な努力」と「学校生活への適応力」を証明する重要な公文書です。特に医学部をはじめとする医療系学部や、推薦入試を検討している場合、その内容は合否に直結する重要な要素となります。

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