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医学部入試対策のための過去問を手にいれる全ての方法

医学部入試のための代表的な過去問対策問題集は「赤本」です。「赤本」とは、大学入試に特化した過去問題集の一種で、正式には「大学入試シリーズ」と呼ばれています。この問題集は教学社が発行しているもので、特徴的な赤い表紙から「赤本」という愛称で親しまれています。今年20年ぶりに表紙がリニューアルされるそうですが、赤い表紙は踏襲され略称も「赤本」が継続して使われます。

赤本には、各大学の過去数年間の入試問題が収録されており、解答と解説がついています。これにより、受験生は実際の入試で出題される問題形式や難易度を事前に把握し、効果的に対策を行うことができます。多くの受験生にとって、入試対策の必需品とされている教材です。

赤本は毎年5月~11月頃にかけて刊行されます。1冊の中に特定の大学の主要教科の過去問が、「大学情報」「傾向と対策」「解答・解説」とともに収録されています。主要国立大学の場合は前期日程・後期日程、文系・理系などでそれぞれ1冊などというように複数冊に分けて出版されています。一般的に私立大学より国公立大学の方が刊行日程が早く、国公立大学の中でも受験人数の多い東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学など旧帝国大学の赤本は5月、6月に刊行される傾向があり、私立医学部は9月下旬からの刊行が多いようです。

また、規模の大きい私立大学の場合は、学部単位で1冊となる場合があります。収録されている過去問の年度数は大学によって異なります。一般にニーズの高い難関大学になればなるほど収録年度数は増える傾向があるようです。

国公立医学部入試には一般入試以外に推薦入試が行われる場合がありますが、赤本の中には一般前期入試の問題だけで、推薦入試や一般後期試験の問題が収録されていないものがあります。

私立医学部の場合にも、赤本に収録されているのは一般前期入試の問題だけということが多く、推薦入試と後期入試の問題が収録されていないものがあります。さらに、前期入試が複数日程で実施される場合には、全ての日程の問題は収録されず、一部の日程だけが収録されているものもあります。

また、赤本は実施された学科試験の問題を収録していますが、著作権上の問題から英語・国語・小論文の文章を収録しないことがあります。これは、大学が公表された著作物を入学試験に使用する場合には著作権者の許可を必要とされませんが、出版社がその問題を赤本に収録して出版する場合には著作権者の許可が必要となり、出版社が著作権者に連絡を取ることが不可能な場合や、著作権者が赤本への収録を許可しない場合があるからです。

解答・解説は、予備校講師、元高校教師、大学講師などが作成しています。また、これは赤本だけではありませんが、大学が公式の解答例を公開していない場合があり、赤本の解答はあくまで解答例であることに注意する必要があります。

教学社が出版している大学入試シリーズ以外に、医学部の入試問題の過去問を出版している会社に、駿台文庫があります。駿台文庫の大学別対策シリーズは「青本」という愛称で知られています。しかし、教学社の赤本とは違い、全ての科目が出版されているのは、東大と京大だけなので東京大学理科三類と京都大学医学部の受験生以外には利用できないことに注意してください。

高等学校や予備校、塾の図書室には、過去の年度に出版されたものも含めて赤本が置かれている場合があり、学校によっては、かなり古い年度の赤本まで整理されて保管されていることがあります。書庫に保管されていることもあるので先生や教務の人に聞いてみるのもよいでしょう。

文部科学省が大学に入試問題と解答の公開を要求しているので、過去の入試問題をウェブサイトで公開している大学も増えてきました。発表すると解答がひとつしかないと誤解されることを恐れて解答を公開していない大学もありますが、解答だけでなく講評、評価しようとしている学力を観点別に公開している大学も出てきました。受験しようとしている大学がウェブサイトで問題を公開している場合にはぜひ一読をおすすめします。どのような観点の学力が評価されているのかを知ることで、受験勉強の質が変わることを大学は期待しています。

インターネット上には予備校や出版社など、過去問を扱うウェブサイトが存在します。これらのプラットフォームでは、無料でアクセス可能な場合もあります。このようなサイトで公開されている資料を利用することも一つの手段です。

過去の年度の医学部の赤本がBOOKOFFなど中古書店や、メルカリなどのフリーマーケットサイトに出品されていることもあります。医学部の赤本は高値になることがあるので、あまりに高額な場合には他の入手方法を検討する方がよいかもしれません。

その他、予備校や書籍販売を行なっている会社が独自に収録した過去問題集を発売している場合もあります。これらの問題集は解答や解説が付属していることが多く有用な場合があります。

また、年度ごと科目別に大学入試問題のデータを収録したDVDを発売している会社もあります。これは高等学校や塾の教師用に発売されているものですが、個人が購入して利用することもできます。また高等学校や、塾・予備校の先生が購入して数年分を持っておられることがあります。その場合には、お願いすれば希望する大学の過去問を印刷してくれるかもしれません。これは授業で使うことを前提としているデータベースなので、解説がほとんどありませんので、利用にはある程度の学力が必要です。

これらの方法を組み合わせることで、医学部の過去問を幅広く効率的に入手することができます。

グリットメディカルでは、国公立医学部、私立医学部の過去問を可能な限り入手して、医学部受験生の指導に活用しています。また、入手が難しい過去問でも、当塾で所有している場合があります。志望校別の過去問対策が必要な方は、お気軽にLINEでご相談ください。

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