2011年度から2025年度入試までの私立医学部志願者総数および平均倍率（全私立医学部の一般入試における競争倍率）の推移を年度順にまとめます。データはいずれも文部科学省公表資料に基づいており、全国の私立医学部全体としての動向を示しています。
目次
2011年度
志願者数 79,657人、平均倍率 約17倍.少子化傾向の中でも医学部人気は高く、志願者数は前年から増加し競争率も約17倍と依然高水準でした。
2012年度
志願者数 82,344人、平均倍率 約17倍。志願者数は前年より増加しており、更なる難化傾向が見られました。
2013年度
志願者数 93,739人、平均倍率 17.1倍。私立医学部志願者が一気に1万人以上増加し、初めて9万人台に達しました。代々木ゼミナールの分析によれば、この年の私立医学部入試の実質倍率（受験者数／合格者数）は平均17.1倍に上りました。
2014年度
志願者数 104,140人、平均倍率 18.0倍。私立医学部の志願者数が初めて10万人を突破し、高止まり傾向が始まります。志願者増加に伴い平均倍率も18倍に上昇しました。
2015年度
志願者数 107,517人 、平均倍率 約17～18倍（前年並み）と推定されます。前年に志願者が急増した反動で、この年は志願者数・倍率とも横ばい傾向でした。
2016年度
志願者数 106,744人 、平均倍率 約17倍と推定されます。志願者総数は10万人超で頭打ち傾向に入りました。この年から東北医科薬科大学など新設医学部の定員増もあり、倍率はやや緩和しました。
2017年度
志願者数 108,181人 、平均倍率 約16倍と推定されます。志願者数は前年より微増し過去最多となりましたが、新設校を含む募集定員増の影響で志願倍率は概ね横ばい（志願者数を募集人員で割った志願倍率は29.8倍との調査あり ）でした。
2018年度
志願者数 約102,000人（前年比約95%） 、平均倍率 約15倍と推定されます。長年増加し続けた私立医学部志願者数はこの年初めて減少に転じ、前年の人気過熱がやや落ち着いたことで倍率も若干低下しました。
2019年度
志願者数 99,813人 、平均倍率 約14～15倍と推定されます。私立医学部志願者数は4年連続で減少し10万人を下回りました。募集人員拡大や複数校併願者への追加合格増加もあり、競争倍率は緩やかに低下しています。
2020年度
志願者数 97,534人 、平均倍率 約13～14倍と推定されます。志願者数の減少傾向が続き、この年も前年より微減しました。全体倍率も前年並みかやや低下しています。
2021年度
志願者数 88,709人 、平均倍率 約12倍と推定されます。新型コロナ禍などの影響もあり志願者数が大きく減少し、倍率も約12倍程度まで下がりました（近年で最も低い水準）。
2022年度
志願者数 90,260人 、平均倍率 約13倍と推定されます。志願者数は前年から微増しました。新課程入試開始前年度となりましたが、大きな変動はなく倍率もほぼ横ばいでした。
2023年度
志願者数 94,634人 、平均倍率 約14倍と推定されます。4年ぶりに志願者数が増加に転じ、前年より4.8%増となりました。これにより倍率も若干上昇し、難化傾向がみられます。
2024年度
志願者数 105,426人 、平均倍率 約16倍と推定されます。志願者総数が4年ぶりに10万人台に回復し、前年度比11.4%増の大幅増加となりました。旧課程最終年で浪人回避志向が強まったこと等が背景にあり、競争倍率も再び16倍前後まで上昇したと考えられます。
2025年度
志願者数 約105,000人（前年とほぼ同水準） 、平均倍率 約15倍と推定されます。新課程移行初年度でしたが志願者数に大きな変動はなく 、志願者数・倍率とも前年並みと見込まれます。今後は新課程2年目以降の動向にも注意が必要です。
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