医学部専門個別予備校

2026年度私立医学部入試の主な変更点

岩手医科大学(岩手県盛岡市)

2026年度入試において大きな変更点はありません。一般選抜は引き続き英語・数学・理科の学科試験と面接で構成され、地域枠C・Dなど地域医療従事を条件とした定員枠も含めて73名程度を募集します。学校推薦型選抜(公募制)や地域枠推薦(岩手県枠・東北出身者枠・秋田県枠)および総合型選抜(地域医療医師育成特別枠)も前年と同様に実施されます。面接形式や試験科目の配点にも変更はなく、従来通りの選抜方式が維持されます。

東北医科薬科大学(宮城県仙台市)

2026年度も大きな制度変更は発表されていません。一般選抜(一般枠および修学資金枠)は例年通り1次学科試験(英数理)と2次試験(面接)で実施されます。東北地方出身者を対象にした総合型選抜「東北定着枠」や大学入学共通テスト利用入試も前年と同様に行われ、試験科目や配点の変更はありません。なお、入試日程は2026年度も1月下旬に一次試験、2月中旬に二次試験というスケジュールで、前年から大きなずれはない模様です。

自治医科大学(栃木県下野市)

2026年度入試から初めて総合型選抜と学校推薦型選抜を導入します。富山・山梨・山口・佐賀の4県について、それぞれ年内に合格者を決定する推薦または総合型選抜枠(各県で最大3名、一般入試と合わせた定員)を新設しました。一般入試(全国からの一般枠)は引き続き実施され、試験科目(数学・英語の基礎学力試験、面接など)に大きな変更はありません。ただし地域別定員の一部を年内選抜で確保する方式となるため、該当4県では出願方法が従来と異なり早期日程での受験が必要です。授業料は6年間で約2,300万円ですが、従来通り卒業後9年間の指定勤務で全額免除される制度があります。

獨協医科大学(栃木県下都賀郡)

2026年度は選抜方法の大幅な変更は公表されていません。一般入試(一次学科試験・二次面接)は例年通り実施され、大学入学共通テスト利用入試も継続されます。入試日程について、一次試験は前年の1月下旬から2026年度は2月中旬へと変更され、試験日が2月11日・12日となりました(前年は1月27日・28日)。試験科目(英語・数学・理科2科目)や配点、面接形式(個人面接)に変更はありません。推薦入試・AO入試は従来通り実施されておらず、一般選抜中心の募集となります。

埼玉医科大学(埼玉県入間郡)

2026年度入試において目立った制度変更はありません。一般選抜(一次学科・二次面接)と大学入学共通テスト利用入試、地域枠選抜など、前年までの出願方式が踏襲されています。試験科目も従来通り英語・数学・理科2科目で、配点配分や面接(主に人柄・適性を見る個人面接)の形式も変わりありません。募集人員も大きな変更はなく、一般枠および地域枠・センター利用枠の定員配分は前年と同程度が維持されています。

国際医療福祉大学(千葉県成田市)

2026年度入試では大きな変更点はないものの、引き続き多様な入試方式で募集します。同大学医学部は一般選抜に加え、大学入学共通テスト利用入試、地域枠選抜(栃木県地域枠など)、さらには帰国生対象入試などを実施しています。試験科目や配点に変更はなく、一般入試では英語・数学・理科2科目(各100点満点)の学科試験と面接、小論文による選考を行います。6年間の学費は約1,857万円 で私立医学部中では最も安価な水準ですが、奨学金制度や特待生枠に新設等の変更は特に発表されていません。

慶應義塾大学(東京都新宿区)

2026年度入試では募集定員に小幅な変更があります。一般入試の医学科定員は66名から65名に減少し、新たに「栃木県地域枠」として1名分の定員が一般枠内に設定されました。試験科目(英語・数学・理科2科目)や配点、面接(グループ面接を含む総合評価)の形式には変更はありません。共通テスト利用や推薦入試は行っておらず、従来通り一般選抜のみで難関の筆記試験と面接により選抜します。

東京慈恵会医科大学(東京都港区)

2026年度入試に関する大きな変更は発表されていません。一般入試(一次学科試験、二次面接)と大学入学共通テスト併用入試(一般入試合格者の中から共通テスト成績も考慮)が引き続き実施されます。試験科目は英語・数学・理科2科目で従来通り、配点バランスや試験時間にも変更はありません。面接は例年同様、受験生1人に対し複数考査員による個人面接形式で行われます。特別推薦やAO入試は設けられておらず、入試制度は前年と同様の内容です。

順天堂大学(東京都文京区)

2026年度も前年同様の入試制度で、大きな変更は見られません。一般選抜の他、センター利用入試や地域枠(静岡県地域枠など)選抜、さらに学校推薦型選抜(スポーツ・地域医療枠等)も継続実施されます。試験科目は一般入試では英語・数学・理科2科目で変更はなく、面接も個人面接で人間性や適性を評価する形式です。学費は6年間で約2,080万円(私立医学部では比較的安価)に据え置かれており、奨学金制度にも新たな変更はありません。

日本医科大学(東京都文京区)

2026年度入試での目立った変更点はありません。一般入試は例年通り学科試験(英語・数学・理科2科目)と面接で構成され、試験科目や配点にも変更はありません。大学入学共通テスト利用入試(若干名募集)も継続されます。推薦入試やAO入試は実施しておらず、全受験生を一般選抜で評価する方式も前年から踏襲されています。6年間の学費は約2,230万円で据え置かれており、特段の学費改定も行われていません。

東京医科大学(東京都新宿区)

2026年度入試に関する大きな変更は確認されていません。一般入試(一次筆記・二次面接)と大学入学共通テスト利用入試が引き続き行われ、試験教科は英語・数学・理科2科目で昨年度から変更はありません。募集人員にも目立った増減はなく、一般入試定員およびセンター利用枠定員は前年並みです。面接は例年通り受験生1名に対し複数面接官で行う個人面接方式です。推薦入試・AO入試は設けられていない点も前年から変わりません。

昭和大学(東京都品川区)

2026年度入試では公募制推薦入試の新設が大きなトピックです。これまで協定校推薦と卒業生子女推薦のみでしたが、新たに現役生対象の一般公募推薦(募集人員10名、評定平均4.3以上が出願条件)を導入しました。併せて卒業生(同窓生)推薦枠の定員が7名から10名に増え、一般選抜定員はⅠ期が83名から76名に、Ⅱ期が18名から12名に調整されています。試験科目や内容自体(英数理の筆記試験、面接)は例年通りですが、推薦枠拡充により現役生や同窓生子弟への門戸が広がる形となっています。

東邦大学(東京都大田区)

2026年度入試では募集人員と試験配点にマイナーチェンジが行われました。まず医学部附属校推薦の定員が約25名から約22名に減少し、一般入試定員は約67名から約70名に、統一入試(他大学との共同実施入試)定員も約3名から約5名に増加しました。一般入試では試験時間・配点を調整し、数学の試験時間を90分から80分に短縮、理科(二科目)の配点を150点から200点へ引き上げています。また統一入試では評価方法を変更し、一次試験に基礎学力テストと英語検定スコアを各25点加算する一方、二次試験では従来課していた数学・理科の試験を廃止し面接50点のみに簡素化しました。これらにより英語と理科を重視しつつ選抜方法の効率化が図られています。

杏林大学(東京都三鷹市)

2026年度入試では一般入試定員の削減と共通テスト利用枠の拡大が行われました。一般入試の募集人員が前年の89名から79名へ10名減り、その分共通テスト利用入試枠が15名から25名へと増員されています。また一次試験日程が変更され、前年まで1月下旬だった筆記試験を2026年度は2月2日実施に移行しました。これに伴い試験会場も見直され、従来の横浜会場を取り止め東京都内会場に集約しています。試験科目(英語・数学・理科2科目)や面接形式に変更はなく、定員配分とスケジュールの調整が中心の変更点となっています。

帝京大学(東京都板橋区)

2026年度入試では奨学特待生制度が新設されました。一般入試受験者から成績上位者10名を選抜し、6年間の学費約3,387万円を全額貸与(卒業後一定の医療業務従事で返還免除)する奨学金制度です。これに伴う募集人員の変更は一般入試内で調整され、全体の定員数に大きな変化はありません。試験科目(英語・数学・理科2科目)や試験方式(学科試験+面接)は前年と同一で、学費負担軽減策としての特待枠追加が主な変更点です。

日本大学(東京都千代田区)

2026年度入試では学校推薦型選抜(公募制推薦)の試験科目が一部変更されました。これまで基礎学力検査で課していた理科科目を廃止し、英語と数学の2科目に絞って実施します。この変更は新潟県地域枠・埼玉県地域枠を含む公募推薦入試に適用され、理科を課さないことで募集段階での負担軽減と特定科目の重視を図ったものです。一般入試やその他の選抜(一般枠・地域枠の学科試験および面接)については前年から科目や方式に変更はありません。6年間の学費は約3,338万円で据え置かれています。

東京女子医科大学(東京都新宿区)

2026年度入試では卒業生子女推薦入試の廃止が行われました。昨年度まで実施されていた同窓生の子弟を対象とした推薦枠(定員10名)は撤廃され、代わりに一般公募推薦の募集人員が約33名から約38名に増やされています。一般入試(一般選抜)の定員も約67名から約72名に拡大し、推薦枠廃止分が一般の募集枠に振り替えられる形となりました。試験科目や配点に変更はなく、一般入試は引き続き英語・数学・理科2科目の学科試験と面接、小論文で選考されます。6年間の学費は約4,621万円(私大医学部で全国最高額)ですが、学費減額の措置や奨学金について新規の変更点は特に発表されていません。

北里大学(神奈川県相模原市)

2026年度入試では定員枠の調整と新方式の導入が行われました。指定校推薦の募集人員が35名から38名に増加し、特に順天高等学校を対象とした学校推薦型選抜(専願制)の枠(5名程度)が新設されています。一般入試では相模原市修学資金枠の定員新設に伴い、従来の一般枠定員が73名から63名に減少しました。さらに共通テスト利用選抜(後期日程)が新たに導入され、募集人員5名で実施されます。試験科目や配点は基本的に従来と同じですが、これら枠組みの追加・拡充によって地域連携や附属校推薦が強化された形です。

聖マリアンナ医科大学(神奈川県川崎市)

2026年度入試では大きな制度変更は見られません。一般入試(一次筆記・二次面接)と共通テスト利用入試、さらに川崎市などと連携した地域枠選抜が引き続き実施されます。試験科目は英語・数学・理科2科目で前年と変わらず、配点や試験時間にも変更はありません。面接は複数教員による個人面接形式で、適性や人柄を評価します。学費(6年間で約3,515万円)や奨学金制度にも改定はなく、前年までの入試方式を踏襲した形です。

東海大学(神奈川県伊勢原市)

2026年度入試では医学部の総合型選抜「希望の星育成」方式の選考方法が変更されました。昨年度まで第一次選考で実施していた小論文・オブザベーション評価・個人面接を廃止し、代わりに書類審査による選考に切り替えています。これにより同選抜では、まず応募書類(活動報告書や志望理由書等)で第一次審査を行い、通過者が第二次選考(10月下旬実施の小論文・面接等)と第三次選考(共通テスト利用)に進む流れとなりました。一般入試や共通テスト利用入試の枠組みに変更はなく、試験科目や募集人員も前年と同様です。なお、希望の星育成選抜の志願者数が昨年急増したことへの対応策として、書類審査導入による一次選抜の絞り込みが行われた形です。

金沢医科大学(石川県内灘町)

2026年度入試での大きな変更点は報告されていません。一般入試(一次学科試験・二次面接)および大学入学共通テスト利用入試、AO入試(総合型選抜)など、例年通りの方式で募集されます。試験科目(英語・数学・理科2科目)や配点にも変更はなく、面接は人物評価中心の個人面接が踏襲されています。6年間の学費は私立医学部で最高額水準の約4,044万円で据え置かれており、学費減額等の新たな施策は確認されていません。なお、2026年度も他大学との統一入試に参加予定で、統一入試日程に合わせた試験日程調整が行われています。

愛知医科大学(愛知県長久手市)

2026年度入試に関する目立った変更は公表されていません。一般選抜(一次筆記試験・二次面接)と大学入学共通テスト利用入試、総合型選抜(地域医療枠や卒業生子女枠など)を前年同様に実施します。試験科目は英語・数学・理科2科目で変更なく、配点や試験時間にも調整はありません。地域枠(愛知県地域枠)については募集人数5名以内で維持されていますが、藤田医科大学の学費値下げに対抗するような学費改定は行っておらず、6年間の学費は約3,450万円で据え置かれています。

藤田医科大学(愛知県豊明市)

2026年度から学費の大幅値下げを実施します。6年間の総額学費を現行約2,980万円から約2,152万円へと約30%引き下げ、全国の私立医学部でも4番目に安い水準になります。入試制度面でも変更があり、一般後期日程入試を廃止して一般選抜は前期日程に一本化、募集人員も前期枠を80名から90名に増やしました。一方で総合型選抜「ふじた未来入試」の募集枠を15名から12名に縮小し、愛知県地域枠は定員上限を5名から7名に拡大しています。また帰国生・IB入試の名称を変更し、第一次選考方式を書類審査から英語・数学・小論文の筆記試験に改めました。優秀な学生確保を狙った学費改定と入試区分整理が特色と言えます。

大阪医科薬科大学(大阪府高槻市)

2026年度入試では募集人員の一部調整が行われました。公募制推薦入試(専願制)の定員が4名から5名に増加し、一般入試(前期)の定員は66名から65名にわずかに減少しています。試験科目に変更はなく、一般入試では英語・数学・理科2科目の筆記と面接、小論文(課す場合あり)の形式を踏襲します。学費も6年間で約2,908万円(私立医学部では平均的)に据え置かれており、奨学金制度や入試方式に大きな変更はありません。なお、2027年度に向けた入試科目変更(英語外部試験活用等)が予告されていますが、2026年度には影響しません。

関西医科大学(大阪府枚方市)

2026年度入試では地域医療枠の制度変更と定員調整が実施されました。特に「特別枠」(卒後地域医療勤務義務を伴う奨学金枠)について、卒業後の勤務義務期間を10年から5年に短縮し、奨学金返還免除条件も5年勤務に緩和しました。さらに義務勤務の内容を見直し、初期研修後は大学関連病院の不足診療科に3年以上勤務することとし、対象診療科に麻酔科を追加しています。あわせて臨床研修先も従来の大学附属病院限定から近畿2府4県の指定病院まで拡大されました。定員面では一般入試の大阪府地域枠を5名→4名、静岡県地域枠を8名→5名に削減し、新潟県地域枠は廃止されています。一般入試の科目・配点自体に変更はありませんが、地域枠制度の見直しにより将来の勤務条件が大きく緩和されました。

近畿大学(大阪府大阪狭山市)

2026年度入試の最大のトピックは医学部キャンパスの移転です。医学部は2025年10月に大阪狭山市の旧キャンパスから、大阪府堺市の新キャンパス「おおさかメディカルキャンパス」へ移転しました。これに伴い、2026年度以降の学生は新病院併設の最新施設で学ぶことになります。入試制度そのもの(一般入試、共通テスト利用入試、推薦入試〈附属校推薦など〉)に変更はなく、試験科目や選考方法も前年と同様です。学費も6年間で約3,586万円(私立医学部では平均的)に据え置かれており、キャンパス所在地以外の入試条件面の変化はありません。

兵庫医科大学(兵庫県西宮市)

2026年度入試では総合型選抜の新設が行われました。医学部において「エキスパート養成入試」と称するAO入試(総合型選抜)が新たに設けられ、募集人員3名以内で実施されます。医療分野で高度専門職業人を育成することを目的とした選抜で、小論文や面接、適性評価により総合的に判定されます。一般入試や推薦入試の方式・科目には変更はなく、英語・数学・理科2科目の筆記試験と面接で選抜が行われます。6年間の学費(約3,760万円)や奨学金制度にも改定はありません。新設AOにより、多様な人材の受け入れを図る方針が打ち出された形です。

川崎医科大学(岡山県倉敷市)

2026年度入試では大きな変更点は発表されていません。一般入試(一次筆記・二次面接)と大学入学共通テスト利用入試が例年通り行われ、試験科目(英語・数学・理科2科目)や配点に変更はありません。地域医療枠や特別奨学生枠(卒後一定勤務で学費免除)も前年同様に実施されます。入試日程については、一次試験日を2月1日に移行する調整があり前年(1月下旬)から若干遅くなりましたが、複数日の試験日程や会場は従来通りです。6年間の学費は約4,725万円と高額ですが、2026年度も学費減額等の措置は特にとられていません。

福岡大学(福岡県福岡市)

2026年度入試では地域枠推薦方式の配点が見直されました。医学部の地域枠推薦入試において、面接試験の配点が50点から20点に減らされ、学科試験(主に英語・数学・理科)重視の評価にシフトしています。一般入試や共通テスト利用入試の制度・科目は前年と変わらず、英語・数学・理科2科目の筆記試験と面接、小論文で選抜します。定員にも大きな変更はなく、一般枠・地域枠・推薦枠それぞれ前年並みの人数を募集します。6年間の学費は約3,774万円で据え置かれており、奨学金制度にも目立った変更はありません。

久留米大学(福岡県久留米市)

2026年度入試で新たに公表された変更点は特にありません。一般入試(二段階選抜:学科試験と面接)と大学入学共通テスト利用入試、さらに地域枠(福岡県および佐賀県地域医療枠)選抜や指定校推薦など、前年までの方式が継続されます。試験科目も英語・数学・理科2科目で変更なく、配点や面接形式(人物重視の個人面接)も同様です。6年間の学費は約3,238万円で、藤田医科大学などの値下げ動向に対する独自の学費改定は行われていません。全体として従来型の入試を踏襲する一年となっています。

産業医科大学(福岡県北九州市)

2026年度入試に際し、入試制度の大きな変更は見られません。一般入試(一次学科試験・二次面接)と大学入学共通テスト利用入試が前年同様に実施され、試験科目(英語・数学・理科2科目)や面接形式(産業医志望動機などを問う個人面接)も従来通りです。特色ある産業医養成のための奨学金制度(卒業後9年間の産業医勤務で6年間の学費約3,070万円を全額免除 )も継続され、2026年度特有の新設制度はありません。募集人員も一般入試約100名(地域別定員を含む)で前年並みを維持しています。大学全体としては産業医科大学独自のミッションに沿った安定した入試運営が図られています。

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