私立医学部の入試シーズン、試験が終わるたびに予備校から「解答速報」が次々とアップされますよね。「合っているか気になる……」という気持ちと「怖くて見られない……」という気持ちの間で揺れ動くのは、受験生共通の悩みです。
ここでは、医学部受験における解答速報との「賢い付き合い方」について、注意点を交えてまとめました。
目次
そもそも、解答速報は見てもいいの?
結論から言うと、「メンタルをコントロールできるなら、積極的に活用すべき」です。
私立医学部は大学ごとに問題のクセが強く、併願校も多いため、試験直後の振り返りが自分の学力の穴を見つけて、次の試験の「得点源」になることが多いことは間違いありません。そこで見つけた穴に関連する事項を参考書で見直したり、理解が不十分だった内容を確認するために利用できることは間違いありません。ただし、使い方を間違えると毒にもなるので注意が必要です。
解答速報を活用する3つのメリット
知識の「穴」を即座に埋められる
私立医学部は入試日程が連続しています。今日解けなかった問題が、明日受ける別の大学で似たような形で出題されることは珍しくありません。
- 「あの公式、ど忘れした……」
- 「この用語、どっちだったっけ?」こうした知識の抜けを解答速報で確認し、その日のうちに復習することで、翌日以降の失点を防げます。
ボーダーラインの予測と戦略立て
自己採点をすることで、一次試験を突破している可能性があるか、あるいは二次試験対策(小論文・面接)にどれだけ力を注ぐべきかの目安になります。
解き直しの時間の短縮
自力で一から解き直すのは時間がかかりますが、速報を見ながら「どこで間違えたか」を確認すれば、短時間で復習を終えられます。
【重要】利用する際の5つの注意点
解答速報は便利な反面、以下のポイントには細心の注意を払ってください。
「速報」は100%正しいとは限らないことに注意
予備校もスピード勝負で作成しているため、誤植や解釈違いによるミスが含まれていることがよくあります。
対策: 複数の予備校の速報を比較するか、数日待ってから修正版を確認しましょう。一つの予備校の答えに一喜一憂しすぎるのは禁物です。
メンタルが不安定な時は「見ない」勇気を
もし自分が「自己採点が悪かったら、明日の試験に集中できない」と感じるタイプなら、あえて見ないのが絶対に正解です。私立医学部入試は連戦です。一番の敵は「昨日の失敗による集中力低下」です。
記述問題の採点は厳しめに見積もる
マークシート形式ならまだしも、記述や数学の途中式は、予備校の解答通りでも大学側がどう採点するかは分かりません。自己採点の結果は、あくまで「目安」として捉えましょう。
深追いは厳禁!
復習は大切ですが、解答速報にかじりついて何時間も分析するのは時間の無駄です。
- 「間違えた知識の確認」
- 「時間配分のミスがなかったか」この2点を確認したら、さっさと寝るか明日の大学の対策に切り替えましょう。
70%が合格ラインなどの予備校の講評は信じない
医学部予備校の解答速報には難易度についての講評のあとに、この問題では70%が合格ラインなど具体的な数値が書かれていることがありますが、この数字に明確な根拠はありません。
このような合格ラインについての数字が解答作成者の主観でしかないことはもちろんですが、予備校は合格ラインの数字を高めに出す特性があります。
これは、低めに出して合格ラインを超えた!と受験生にぬか喜びさせて、結果として不合格になった場合には予備校は悪印象を持たれてしまいますが、逆の場合に悪い印象を持たれるリスクを回避することができるからです。
これは毎年そうですが、予備校各社が講評で発表する各科目の合格ラインを合計すると、合格最低点をはるかに上回る得点を叩き出してしまいます。
その年のその大学のその科目の難易度が気になるのは受験生なら仕方がないことですが、非常に曖昧な根拠で予備校は比較的高めの合格ラインの数字を発表していることは頭に置いておいてください。
まとめ:解答速報は「復習のツール」であって「判定機」ではない
解答速報を見て落ち込む必要はありません。医学部入試は、たった1点の差で合否が決まるシビアな世界ですが、同時に「最後まで粘って知識を吸収し続けた人」が最後に笑う世界でもあります。速報は「答え合わせ」ではなく、「次の試験で1点でも多く取るためのヒント集」だと思って活用してみてください。