「救急科の医局が強い」大学を選ぶ際、基準になるのは「ドクターヘリの運用実績」「関連病院(派遣先)の数と質」「高度救命救急センターの評価」の3点です。
特に、フライトドクターを目指す上で「関連病院の多さ」は重要です。医局が強ければ、若いうちに多くの症例を経験できる市中病院の救命センターへ派遣され、キャリアを積むチャンスが増えるからです。
全国的な有力校に加え、ご関心の高い関西・東海エリアで存在感の強い大学を紹介します。
全国屈指の「救急ブランド」を持つ大学
まずは、歴史や実績から「救急といえばここ」と言われるトップクラスの大学です。
- 日本医科大学(千葉北総病院):日本のドクターヘリのパイオニアであり、救命救急の「聖地」とも呼ばれます。フライトドクターを目指すなら、これ以上の環境はありません。
- 東京医科歯科大学(現・東京科学大学):厚生労働省の「救命救急センター評価」で全国1位を何度も獲得しています。重症度が高い患者への対応力(三次救急)が非常に高いです。
- 日本大学:救命救急センターの評価が常に高く、歴史的な医局の結束力・派遣網の広さが特徴です。
関西エリア:救急の「西の横綱」
関西は「外傷(ケガ)」の救急に強い伝統があります。
- 大阪大学:「救命救急の東の横綱」と呼ばれ、日本の救急医学の発展をリードしてきました。関連病院も大阪府内の主要な救命センターを網羅しており、圧倒的な派遣能力を誇ります。
- 和歌山県立医科大学:国からの評価が極めて高く、ドクターヘリの運用実績もトップクラス。地域密着型でありながら、全国レベルの高度な救急医療を提供しています。
- 関西医科大学:100年近い歴史を持ち、北摂・京阪エリアの救急の要です。附属の「総合医療センター」は救急医学に非常に力を入れています。
東海エリア:高度救命と災害医療に強い
東海地方は、ドクターヘリやDMAT(災害派遣医療チーム)の活動が非常に活発な地域です。
- 愛知医科大学:東海地方におけるドクターヘリ運用の中心地です。高度救命救急センターとして、広範囲熱傷や急性中毒など、非常に難易度の高い症例を扱っています。
- 岐阜大学:救急・集中治療医学に定評があり、特に「高次救命治療センター」としての診療能力は全国トップレベルです。岐阜県全体の救急ネットワークをリードしています。
- 藤田医科大学:近年、「高度救命救急センター」に指定され、ECMO(人工肺)を用いた重症管理やドクターカー運用などで急速にプレゼンスを高めています。
救急科の強み比較
| 大学名 | 主な強み・特徴 | 地域 |
| 日本医科大学 | ドクターヘリの先駆者・圧倒的なブランド力 | 関東 |
| 大阪大学 | 重症外傷・関連病院への強力な派遣網 | 関西 |
| 和歌山県立医大 | 救命センター評価で全国トップレベル | 関西 |
| 愛知医科大学 | 東海エリアのドクターヘリ拠点・高度救急 | 東海 |
| 藤田医科大学 | ECMO等の高度医療・働きやすい環境作り | 東海 |